更新日:2019年03月03日 16:48
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三田佳子と次男・高橋祐也にみる「子離れできない親」の問題点

子が自立しては困る

「徹底的に甘やかしたり、ときには子と共犯関係的になることで、子どもが自分から離れられないようにする。それに満足してしまうんです」(春日氏)というように、親にとっては子は、何が何でも必要な存在となるようだ。 「子にとって、母である自分がいつまでたっても必要不可欠な存在であるように画策すると、母としては『自分が愛情によって子と密接につながっているような幻想』を得ることができる。自分は慈悲深い母であり、あるいは育ちがどうしたなどといった事情を凌駕するだけの気高さを備えている――その幻想が、不全感や罪悪感を払拭してくれるわけです。 縛るそうなると、上記の幻想を持続させるためには、子が自立しては困ります。そこで巧みに子の自尊心を奪い、意欲をコントロールする。子があれこれやっても上手くいかないと、『やっぱりわたしがいないと駄目なのねえ』と溜め息をつきつつ、子に無力感を植え付ける。あるいは母の欲望を実現させる代理人としてしか、充実感を覚えられないように仕向ける。そのようにして母の幻想に奉仕させていくわけです」  例えば、三田佳子は次男に月50万円の小遣いを渡し、3度目の逮捕のあとも月70万円を渡していたと会見で語った。親としては愛情のつもりでも、子供は自立から遠ざかってしまう。でも、「親離れできない」という面で、子ども側の責任は無いのだろうか。 「結果的には問題な母親となりますが、少なくとも彼女たちに悪意はない。彼女たちなりに必死で生きているわけですから、そこがなおさら悲劇ですね。では子に責任はあるのか。まあ洗脳されているようなものですから、自己責任を問うなんていうのは酷でしょう。でも子は『監禁』されているわけではない。社会で他人の生き方を見たり交流する。そこで自分に疑問を感じればいいのですが」  親に悪意がないとすると、問題は一筋縄ではいかないだろう。子離れができない親の構造は複雑だ。<取材/ロケット梅内>  
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