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子どもにスマホを持たせるべきか?「小中学校への持ち込み禁止」見直しから考える

ビル・ゲイツは、14歳になるまで子どもにスマホを与えない

 ちなみに、海外の小中学校でのスマホの扱いはどのようになっているのでしょうか? スマホ まずフランスでは、小中学校でインターネットに接続できる端末の使用を禁止する法案が可決され、2018年9月から、3歳から15歳までの生徒たちはスマートフォンやタブレットを家に置いてくるか、学校内では電源をオフにすることを義務付けられました。  もっとも、教育目的や課外活動、そして障害を持つ子どもの使用は例外で、15歳以上の生徒がいる高校などについては、使用を禁止するかどうかは学校の判断に委ねられるようですね。  アメリカでは、国立教育統計センターの調査によると、学校への携帯電話持ち込みを禁止する割合が2009年の91%から、2016年には66%に下がっています。  コネチカット州の高校やコロラド州の中学校などでは携帯電話の使用が禁止されていますが、ニューヨーク市では、2015年に携帯電話持ち込み禁止を撤廃し、携帯電話に関するポリシーは学校側が自由に設計できるようになったそうです。  また、マイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツは、自分の子どもが携帯を持つのは14歳になってからと決めていたり、Appleの創業者スティーブ・ジョブズは生前、自分の子どもはiPadを使ったことがないと語ったと言われていることを考えると、とても興味深いなと思いますね。  親が子どもに対して、何もしないでただ見守れば良いと言っているのではありません。家族でスマホを持つにあたってルールを話し合い、家族内で決めたルールを子どもに守らせるといった親子の関係性の構築を、スマホを与える側の親がしっかりと行う必要があります。  私はまだ自分の子どもに持たせる段階ではないと感じているので、専用のスマホを持たせてはいません。もしルールに迷うようであれば、スマホの所有者が親だと伝えることから始めてみてはいかがでしょうか?
1978年生まれ。ITの人材派遣会社やソフトウェア開発会社を経て、2007年に株式会社プロイノベーションを設立。現在は、一般社団法人日本情報技術振興協会(JAPRO)認定講師として企業研修を行ったり、日本一背の高いITジャーナリストとしてwebメディアでも活躍している。
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