更新日:2023年03月21日 15:44
スポーツ

平成を熱狂させた「読売巨人軍」の名勝負5選を独断と偏見でセレクト

松井秀喜、日本最後のホームラン! 2002年10月10日 対ヤクルトスワローズ戦(5-3)

エキストラ・イニングス 僕の野球論 (文春文庫)

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 この年の東京ドーム最終戦となる10月10日の対ヤクルト戦を前に松井秀喜はシーズン48本塁打を記録。巨人では1977年の王貞治以来、25年ぶりとなる“シーズン50本塁打”の達成が期待されていた。その注目の第1打席で松井は49号を放つも、続く2打席は凡退。試合展開から考えて最終打席になるであろう8回裏の第4打席に50本目を懸けることに。  ヤクルトが誇る剛腕セットアッパー・五十嵐亮太との対決となったが、その4球目にキャッチャーファールフライを打ち上げてしまった。だが、この打球をヤクルトの捕手・米野智人が見失い、なんと落球。これで命拾いした松井は五十嵐の投じた6球めの152キロ外角高め直球をレフトスタンドへ叩き込み、見事にシーズン50本塁打を記録したのである。そしてこの大記録を手土産に翌年、松井はFA権を行使してメジャーリーグへ移籍したのだった。

菅野が史上初のポストシーズンでのノーヒットノーラン達成! 2018年10月14日 対東京ヤクルトスワローズ戦(4-0)



 昨年のセ・リーグクライマックスシリーズの第1ステージでリーグ2位の東京ヤクルトと対戦した巨人は第1戦で勝利。連勝すればファイナルステージ進出が決定するという大事な第2戦を託されたのが絶対的エース・菅野智之だった。その菅野は初回から圧巻の投球を見せ、ヤクルト打線につけ入るスキをまったく与えない。  この菅野を援護したい巨人打線は2回表に長野久義の先制ソロ、4回表にもマギーのソロと亀井義行の2ランで計4得点。だが、この日の菅野は1点あれば十分であった。結局、許したランナーは7回2死から3番・山田哲人に与えた四球のみ。9回を投げ、打者28人に対し7三振を奪って、日本プロ野球史上初となるポストシーズンでのノーヒットノーランという快挙を達成したのであった。  このほか、3連敗からの逆転4連勝で日本一を達成した1989年の日本シリーズ、1992年の主砲・原辰徳の怒りのバット投げホームラン、1994年の槙原寛己完全試合、1996年の長嶋巨人のメークドラマ完結、開幕から一気の4連勝を飾った2002年の日本シリーズなども印象深い。今季、4年ぶりに復帰した原監督のもと、さらなる名試合が生まれることだろう。<文/上杉純也>
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