更新日:2023年03月21日 15:57
エンタメ

ドラマ『集団左遷!!』で主人公を好演中の福山雅治が明かす「50歳論」

僕は「あきらめの悪いしつこい中年」

――具体的には? 福山:そもそも自分に才能があるとは思ってなくて、音楽もお芝居も「やっていくうちに少しくらいできるようになるはずだ」と今日まで続けてきました。事務所に入ったのも音楽的才能を見いだされてデビューしたとは考えてません。でも、なぜだか知らないけどファンの方がイケメンだと言ってくださって(笑)、応援してくださったから今の自分がなんとかエンターテインメントの現場にしがみつくことができてる。僕を見つけてくれたファンの方々に、「活動する猶予」を与えてもらったんですよね。そういう意味で、これからもファンの方に対しては恩返しをしていきたいと思っています。 ――デビュー以来、ずっとですか。 福山:失敗したな、うまくいかなかったな……と、感じることばっかりですから。でも、だからこそこの仕事を続けられているんじゃないかと。今回のドラマでも、いつも他のキャストさんの素晴らしいところを自分なりに盗めたら、って思って現場に立ってます。香川(照之)さんしかり、神木(隆之介)くんしかり。「あきらめない」と言うとカッコいいですが、ただ単に「あきらめが悪いしつこい中年」なんだと思います(笑)。 ――今、ご自身の口から「中年」という言葉が出ましたが、50歳を迎えた今の率直な気持ちは。 福山:活字媒体になったときに「福山雅治(50歳)」って書かれて初めてギョッとするんですよね(笑)。皆さんも書類等で自分の年齢を字面で見て「えっ?」って思いませんか。この前、「50歳になったらすること」みたいな本があって。そこには「平均寿命が残り32年」「健康寿命が残り22年」と書かれてました。それを見て「なるほど、あと22回しか健康で桜が見られないんだ、22回しか健康で旬のサンマが食べられないのか……」と。40代後半くらいからなんとなく人生の逆算をし始めてますが、「食べたい」「買いたい」「やってみたい」という、自分が欲するものに対しては正直になろう! とは思ってます。 ※5/7発売の週刊SPA!のインタビュー連載『エッジな人々』から一部抜粋したものです 【福山雅治】 ’69年、長崎県生まれ。ミュージシャン、俳優、ラジオパーソナリティなど幅広く活動。『龍馬伝』(NHK)以来、9年ぶりとなる香川照之とのタッグが話題になった主演ドラマ『集団左遷!!』(TBS系、日曜21時~)が放送中。廃店が決まった支店の支店長役を熱演する。 取材・文/中村裕一 撮影/中山雅文 ヘア&メイク/新宮利彦 スタイリング/申谷弘美 衣装協力/wjk、AKM
株式会社ラーニャ代表取締役。ドラマや映画の執筆を行うライター。Twitter⇒@Yuichitter
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週刊SPA!5/14・21合併号(5/7発売)

表紙の人/ 福山雅治

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