「フェラーリを買わないヤツは頭がおかしい!」から30年。1000回続いた週刊誌クルマ連載の軌跡
清水:あと、1000回って言ってもオレが書かせてもらったのは、そのうち870回くらいだよね?
担当K:ですね。僕が担当になったのは550回目あたりからです。清水さんと初めて行った試乗会が、箱根のBMW7シリーズ。そのときは、自動車評論家の飛ばしっぷりにビックリしました!
清水:当時はそういう時代だったんだ。飛ばさなきゃ自動車評論家失格だった。
担当K:それと、試乗会をわざわざ箱根の豪華なホテルでやって、ステキなお昼ごはんまで出してくれたことにもビックリ。でも、一番ビックリしたのは、そのご飯を食べながら、自動車評論家がメーカーの人に「イマイチですね」とかケチつけることでしたけど。飯を食わしてもらって文句を言うなんて、他の業界では絶対あり得ません!
清水:ケチをつけてもOKになったのは、故・徳大寺有恒巨匠の『間違いだらけのクルマ選び』のおかげだよ。ありがとうございます……。
担当K:僕の人生もこの連載で変わりましたよ! それまでドイツ車しか頭になかったのに、すっかり洗脳されて、激安イタリア車党になりましたから。おかげで人生の楽しみができました。
清水:いやあ、こっちこそ22年も連載させてもらって、AUTO CLUBを書くのが生き甲斐みたいなもんだからね。週刊誌でずーっとクルマの連載があるのはSPA!だけだし。
担当K:そうですね。日本人のクルマ離れで、清水さんの出身母体の『週刊プレイボーイ』まで一時クルマ連載がなくなって、ウチだけになった時期もありました。
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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