だが、災難はそれだけでは終わらなかったそうだ。 「翌日は最終日だったので、友人の紹介でバンコクに住んでいる人と飲むことになったんです。僕が昨日お持ち帰りしたゴーゴー嬢の話をすると、『4000バーツは高すぎる！　その子は多分ダンサーだよ』と言われました。どうやらゴーゴーバーにはダンサー専門で連れ出しNGの子もいるようで、それに当たったそうなんです。 　他の店ならもっと安くてカワイイ子もたくさんいると言われて……しかも僕、連れ出し代の4000バーツ払ったあと、彼女にチップをねだられてさらに500バーツのチップをあげたんですよ？ 　日本円にして合計約15000円って、日本の夜の店とそんなに変わらないですよね（泣）。でも、もっと悲惨だったのは友人です。その後、飲み終わった僕が部屋に1人で戻って休憩しているとき、友人は1人でパッポンにリベンジしに行ったんです。そこでレディーボーイに急に抱き着かれて、気づいたらお金をスラれていたと言っていました。幸い、財布は別でポケットには数100バーツのお釣りしか入ってなかったそうですが、まさにレディーボーイのいわくつき旅行でしたね……」 　ちなみに高橋さん達の失敗は、ネットで調べると割とよく出てくる情報です。旅行のとき（特に夜遊び）は、念入りに下調べをすることがトラブル回避になると、筆者からのささやかなアドバイスを。＜取材・文/カワノアユミ＞ ― シリーズ・夏の悲惨な思い出 ―東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』（イーストプレス）が発売中。X（旧Twitter）：＠ayumikawano