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『ファイアーエムブレム』海外ドラマ化の可能性!? 人気ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』に続け

 さて、今回の『ファイアーエムブレム 風花雪月』は、正統シリーズ初の学園もの。三国が均衡を保つ地・フォドラで士官学校の教師となり、出身国別に編成された3つの学級からひとつを選んで指導することになります。そして5年後、かつての教え子たちと同窓会で再会するも血の雨が降り注ぐ……。  平和な学園で生徒を育成する第一部「士官学校編」と、シナリオが三国に分岐する第二部「戦争編」の二部構成で、老舗シリーズとしては挑戦的。時の流れを描き、物語も厚みを増していそうです。戦闘はおなじみのマス目マップ上で行うターン制ですが、生徒たちを「資格試験」に合格させ、多種多様な兵種にクラスチェンジできるという育成の自由度も高まっています。
 日本でのサブタイトルは「風花雪月」と風流ですが、海外でのサブタイトルは「Three Houses」。三国が争う展開は、かつて交流のあった複数の家の貴族たちが大陸の覇権を奪い合う、陰謀渦巻く米人気ファンタジードラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』を連想させます。2011年から始まり、8年の歳月を掛けて完結した『ゲーム・オブ・スローンズ』は世界150ヵ国以上で放送され、最終回前はブームを超えて社会現象ともいえる盛り上がりを見せました。今回の『ファイアーエムブレム』の新作も世界でヒットすれば、ファンタジードラマのブームに乗って、実写ドラマ化、映画化の話が持ち上がることは確実でしょう。  海外では日本と同時期にファミコン版、スーファミ版が展開されておらず、知名度としては出遅れていましたが、一昨年にリリースされたスマホゲーム『ファイアーエムブレム ヒーローズ』は、「課金額の約50パーセントが国内、それに次ぐ約30%がアメリカ」という調査結果も出ています。欧米での人気も高まってきた今、今回の新作がグローバルコンテンツ化への試金石となりそうです。

スマホ版『ファイアーエムブレム ヒーローズ』は海外でもヒット

 マリオやポケモンなどポップなキャラクターに強みを持つ任天堂にとっては、シリアス路線の『ファイアーエムブレム』は貴重な存在。『モンスターハンター:ワールド』が世界を席巻したように、『ファイアーエムブレム』も大きく花開くか、注目です。
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
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