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「特級」のスコッチウイスキーを見かけたら絶対飲むべき理由

状態の良いオールドボトルの70年代ウイスキーに出会えたら奇跡

 この「特級」表記時代に輸入されたウイスキーはプレミアが付き、現在でも取引されています。これほど古いウイスキーは、オールドボトルとも呼ばれ、熱烈なファンが多くいるのです。ウイスキーは瓶の中でも熟成が進み、味わいが変化します。一般的には、とげが取れて丸くなる方向です。また、証拠はないのですが、昔のウイスキーの方が古酒の比率が高かったり、さらに原料となる大麦の品質が適しているため、単純に美味しさで上回っていると言う人もたくさんいます。  もちろん、瓶内熟成などない、オールドボトルのひねた感じが嫌、など否定派もいます。筆者は、オールドボトルは大好きで、チャンスがあればバーでも注文します。ただし、一般的に高くなるので、料金は確認しておきましょう。  現行品を飲んだことがあるなら、明らかに味が異なるので驚くことでしょう。古いバーボンも素晴らしいのですが、特にスコッチがオススメです。状態の良いオールドボトルで70年代のウイスキーに出会えたならラッキーです。美味しすぎて目からウロコが落ちることでしょう。  筆者は、オールドボトルのウイスキーはストレートで飲むことが多いですが、ロックでもハイボールでもよいと思います。今は1500円もあれば購入できるジョニーウォーカーの赤ラベルも、状態が良く、腕の良いバーテンダーの手にかかれば極上のハイボールに仕上がります。

Bar Cherokee@博多でいただいた70年代ジョニ赤のハイボールは最高でした

 ちなみに、等級が廃止された現在、酒税法におけるウイスキーの定義はどうなっているでしょうか?  実は原酒混和率10%以上、となっているのです。グレーン原酒が手に入らない時代でも、20%や30%あったのに、現在の日本では9割も水や醸造アルコールを加えてもOKなのです。樽での熟成や瓶詰めする際のアルコール度数、生産場所などの既定もありません。  せっかく、世界最高峰のウイスキーを作っている企業がいくつもあるのですから、一刻も早く、海外と同レベルの定義作りが求められています。

もし、特級表記のウイスキーを見かけたら、お財布と相談しながら、ぜひチャレンジしてください

お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる
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