更新日:2023年04月13日 01:30
デジタル

オムツ、タクシー…「何でも定額制」の時代が到来する!?

交通定額制サービスを実現する「MaaS」

 鉄道の定期券は、都市部に住む者にとっては欠かせないものだ。しかし、たとえばこう考えてみるのはどうだろうか。電車、バス、タクシー、そしてレンタル自転車をパッケージ化し、料金の支払いも同一のアプリでできるとしたら——。  フィンランド発の公共交通概念である「MaaS」は、都市内のあらゆる乗り物を接続させる取り組みでもある。別の表現を用いれば、日常に使う全ての公共交通機関をまとめて定期化できる、ということだ。 maas このMaaSの開発が、日本の各都市で行われている。それも各企業が入り乱れるように投資を実行し、複数の自治体が開発に名乗りを上げている。既にMaaSの実証実験が開始されている地域もあり、日を追う毎に「群雄割拠」のような構図が露わになっている。実用化の前から競合が始まっている状態だ。  QRコードを使ったスマホ決済は、あまりに銘柄が多くなり過ぎて「何を使えばいいのか分からない」と利用者が頭を抱えるほどになっている。MaaSもそれと同様に、我も我もという感じでプレイヤーが増える一方だ。今後数年で、どのプレイヤーが生き残るか徐々に明らかになるだろう。  先述のように、MaaSはフィンランド生まれの概念である。が、この仕組みは定額制大好き民族である日本人の心をぐっと掴むのではないか。これからも、あらゆる形の定額制サービスが登場し、我々の生活を豊かにしてくれるはずだ。<文/澤田真一>
ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー
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