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初のシェフ役に挑む木村拓哉「見てると腹減るなって刺激を与えられるような作品にしたい」

 10月20日よりスタートするドラマ『グランメゾン東京』で型破りなフランス料理人を演じる木村拓哉。意外にもシェフ役は今回が初めての挑戦となる。本作では、料理の世界で若くして大きな成功を掴みかけるものの、挫折を経験した男がもう一度、「星」を目指す姿が描かれる。新たな役に向かう今、何を思うのか――。

縛られていた過去と縛りがなくなった現在の違いを意識

――今回、演じるのは厳しい世界で闘ってきたシェフ・尾花夏樹。木村さんから見てどんな男性ですか。 木村:バイタリティとエネルギーを持ち合わせた男ですね。ただ、さまざまなプレッシャーが彼をがんじがらめにしていました。たとえばミシュランの物差しで一度、測られてしまうと、店や味のクオリティを絶対に落とせない。そんな中で凝り固まってしまっていた部分を(鈴木)京香さんが演じる早見倫子と出会って解かされるわけです。  まあ、仕事はできると思うけど、コミュニケーション面では最低なやつだと思います。彼の料理は食べにいきたいけど、プライベートで連絡先はしばらく交換しないんじゃないですかね(笑)。 ――そういう人物を演じるにあたって、何を心がけていますか。 木村:物差しに縛られていた過去と縛りがなくなった現在の違いは意識しながら演じています。倫子さんと沢村(一樹)さんが演じる京野との関係性を現場で感じ取りながらね。今回はバラエティ番組のワンコーナーではないので、料理を作るときも「シェフがどういう思いで今に至っているのか」というメンタル面も大切にしています。 ――尾花と倫子の関係性はプロ同士。男女の関係性が恋愛でなく「ビジネスパートナー」であることがとても印象的です。 木村:彼女の味覚、持ち合わせている“絶対舌”みたいなサプライズは、尾花の中で衝撃だったと思います。「彼女に星を取らせる」っていうモチベーションはきっと彼が初めて持ち合わせた感情なんじゃないかな。だから、ビジネスパートナーっていう表現だと、僕の主観ではちょっと寂しい。  まあ、女に手が早いと設定があるにもかかわらず「あれ? 手、出してねえな」っていう関係がいいんですけどね。……とはいえ、今後どうなっていくんですかねっていう思いもあります。パリでは沢村さんが「俺、絶対その間に入るからね」って公言していました(笑)。 ――パリでのロケで得たものは何かありましたか。 木村:説得力ですね。歴史的建造物みたいな古いアパルトマンにマダムが暮らし、マルシェでは毎日のように新鮮な野菜や魚や肉が売られている。そういう情景を作品の一部として収穫できたのが何より大きいと思います。その上、実際の三つ星の名店が貴重な建造物や厨房をガンガン撮影させてくれて、毎晩のように京香さんや沢村さんと食事させていただいた。監督もそこに交ざったりとかして。そうすると、やっぱり自然とただの食事じゃなくなって「あそこはこうだよね」「こうしていかない?」っていう演出の話になる。新鮮な熱気が生まれましたね。
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料理を映像で表現するという「無謀」に挑む
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週刊SPA!10/8 号(10/1発売)

表紙の人/ 木村拓哉

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