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ラグビーW杯で日本人の心をつかんだ、アイルランドサポーターのヤンチャぶり

10本以上のビールを飲んで会場入りする酒豪軍団

試合日は昼からパブで飲み倒してから会場へ向かうことも(ローリーさん提供)

 以前の記事でも伝えたように、驚くべくはその飲みっぷり。こちらも一団は、試合前にビールをコンビニかスーパーでたっぷり購入する。  夫のローリーさんは、かなり「弱い方」らしく、試合前のアペタイザー(!)としては350mlの缶で5~6本と“自己申告”するが、他のアイルランドの友人は少なくとも500ml缶10本以上をグイグイ空けるのが試合前の“儀式”だ。  もちろん、試合中は本番でこれ以上にガンガン飲むし、試合後も行きがけに立ち寄った店で、再びビールを買って飲むというザルっぷり。会場の通り道にある店は軒並みビールが売り切れになるなど、今大会で最もビールを消費する国との報道は事実だろう。

スタジアムかけつけ30分でこの量を飲み干すアイルランドサポーター(ローリーさん提供)

「アイルランドでは、道端や電車など公共の場での飲酒は禁止されています。だから思わずテンションが上がってしまうのでしょうが、電車の中でもみんな歌いだしてしまう。近くにいた日本の人に『何かのお祭りですか?』って尋ねられましたが、笑っていて迷惑そうじゃなかったからホッとしました」  綾子さんは胸をなでおろした表情で言う。なお、「やんちゃで反抗期が大変だった」という長男は、アイルランドに渡り、ラグビーを始めてから精悍になったという。 「1年以上が経って、初めて送ってくれた写真がトライを決めた後の1枚。鼻から口から血を流してるんですけど、充実しているみたいで嬉しかったですね」

アイルランドでラグビーを始めた長男。初トライの勲章が顔のいたるところに(ローリーさん提供)

 アイルランドでは、ラグビーはダントツの人気スポーツ。だから、転入生もラグビーをしていると苛められないというほど。母の綾子さんは、「ケガが心配だけれど続けてほしい。田舎の高校なので、この前も友人が骨折してヘリ搬送されてましたけれども……」  ラグビーという文化を通じて、人生も一家の絆も深まっているよう。だが先日行われた、準々決勝で日本もアイルランドも仲良く敗退。そこで後日、綾子さんに話を聞くと、少しご立腹だった。聞けば、夫ローリーさんが海外からの友人にチケットを手配して、連日のアイルランド戦と日本戦に出かけたのだそう。  なんと、母子は置いてきぼり。だから、子どもたちも「ダディだけズルい!」と大ブーイング。どこの家庭も似たようないざこざは絶えないようで……。今、“ダディ”は精力的に家事に勤しんで、罪滅ぼしをしているそうだ。 取材・文/松山ようこ
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