更新日:2019年12月11日 16:13
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日本一危険な公園に行ってきた。運動靴、ヘルメットの無料貸出まである…

 子供の遊び場であり、地域住民たちの憩いの場にもなる公園。災害時の避難場所に指定されているところも多く、基本的には安全な場所とされている。

施設入口には「危険です」の看板

日本一危険な公園

日本一危険な公園

 そんな中、ネット上で“日本一危険”と呼ばれている公園が岐阜県養老町にある。  その名も『養老天命反転地』。宗教臭の漂うネーミングで以前から気になっていたスポットだったが、今回ついに現地を訪問。本当に危険なのかを確認してみることにした。  同施設は岐阜県が管理する養老公園の一角にあり、どうやら新興宗教の施設ではなかったようだ。約78.5ヘクタールにおよぶ広大な敷地には『岐阜県こどもの国』や『養老パークゴルフ場』などがあり、養老天命反転地の入口までは最寄りの養老駅から歩いて15分ほど。ところが、入口に着くとなぜかチケット売り場の窓口がある。無料でなかったことに驚いたが、入場料は大人770円と微妙に高い。
入場口にあった注意書きの看板

入場口にあった注意書きの看板

 だが、見方を変えれば、危険ゆえに安全管理のためのコストが必要と捉えることもできる。入口には《公園は大変滑りやすく危険です》と注意書きの大きな立て看板があったからだ。  しかも、これだけなら別に気に留めなかったが、《運動靴、ヘルメットの無料貸出をしています》とまで書いてある。正直、そこまでする公園を筆者はほかに聞いたことがない。
入口付近の建物(作品)群

入口付近の建物(作品)群

 期待に胸を膨らませ、いざ中に入ってみたが危険という感じはあまりしない。大きなピンク色の建物や岩石を積み上げた岩山などが道なりに展示されており、普通の公園ではないのは間違いないが……。  まさに現代アートといった感じだが、この養老天命反転地は紺綬褒章受章歴のある世界的芸術家、荒川修作氏が自身のパートナーだった詩人で芸術家のマドリン・キンズ氏(いずれも故人)と30余年に及ぶ構想を体現した作品らしい。
迷路のようなピンクの建物の内部

迷路のようなピンクの建物の内部

岐阜県を象った屋根が印象的な「極限で似るものの家」

岐阜県を象った屋根が印象的な「極限で似るものの家」

「極限で似ているものの家」の内部

「極限で似ているものの家」の内部

 ちなみにピンクの建物、それと岩山を挟んで隣にある地元岐阜県を象った変わった屋根の形をした建物は内部を自由にみることができたが、迷路のように入り組んでいた。特に後者の建造物は、家具などが壁にめり込んだ状態で、この辺が施設名にも付いている“反転”ってことなのかもしれない。
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普通の公園とはまったく違うカオスすぎる空間
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フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。

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