更新日:2019年12月13日 20:36
ライフ

首都圏なのに無人駅だらけのJR鶴見線。昭和レトロな珍駅を巡ってみた

ホームの乗車口案内が手書きの駅も

掘っ立て小屋にしか見えない大川駅

掘っ立て小屋にしか見えない大川駅

 ここから浅野駅に戻り、次に向かったのは、もう1つの支線の終点である大川駅。実は、ビックリするほど駅舎がオンボロなのだ。
土日祝に大川駅に発着する列車は3往復だけ

土日祝に大川駅に発着する列車は3往復だけ

大川駅はホームの乗車口案内も手書き

大川駅はホームの乗車口案内も手書き

 それとこの駅は、朝と夕方以降しか列車が発着せず、9時台~16時台は0本。土日や祝日にいたっては1日3往復とさらに減り、休日に限って言えば“首都圏でもっとも発着本数が少ない駅”だ。
漢字違いだが、ご利益のありそうな安善(あんぜん)駅

漢字違いだが、ご利益のありそうな安善(あんぜん)駅

猫スポットとして有名な扇町駅

猫スポットとして有名な扇町駅

 そして、1駅手前の安善駅で鶴見線本線に乗り換え、本線の終着駅である扇町駅へ。この駅は“猫が集う駅”として一部の鉄道ファンや猫マニアに知られており、猫好きの筆者も楽しみにしていたが残念ながら出会えのは1匹のみ。
道路を挟んだ別の場所に南武線のホームがある浜川崎駅

道路を挟んだ別の場所に南武線のホームがある浜川崎駅

 折り返し列車出発までの短い滞在だったため、そのまま鶴見線本線を戻る形で2つ手前の浜川崎駅に移動。ここは南武線も乗り入れているが鶴見線からは公道を挟んだ向こう側にホームがあり、いったん駅を出なければ乗り換えることはできない。
浜川崎駅の「カードをタッチしないでください」の注意書き

浜川崎駅の「カードをタッチしないでください」の注意書き

 こんな駅はほかに聞いたことがないが、もともと鶴見線と南武線の前身はそれぞれ違う鉄道会社。特殊な構造になっているのはこうした事情があるようで、乗り換え時は駅改札をいったん出るのに「改札機にカードをタッチしないでください」の注意書きがある。  鶴見駅ではタッチしないとホームに行けなかったのに、ここではまったく逆のことを言っている。しかし、ここでうっかりタッチしてしまうと浜川崎駅で運賃がいったん精算され、新たに同駅から最終目的地の運賃を払うと割高になってしまうので注意が必要だ。  浜川崎駅は鶴見駅を除く、ほかの鶴見線の各駅同様、ゲート型ではない簡易Suica改札機なのでカードをタッチしなくても出場、再入場が可能。だから、そのまま通れば問題ない。
工場萌えにはたまらない鶴見線の車窓風景

工場萌えにはたまらない鶴見線の車窓風景

 このようにちょっと変わった駅が目白押しの鶴見線。あくまで工場地帯で働く人たちの通勤用の列車だが、見どころは思った以上に多そうだ。<TEXT/高島昌俊> ※お詫び・訂正:記事公開時、鶴見駅では京浜東北線から鶴見線に乗り換えるに際に中間改札にて運賃の精算が必要と表記しましたが、正しくは不正乗車防止のための改札で運賃の精算はありません
フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。
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