更新日:2023年05月07日 13:52
エンタメ

ジャルジャルの傑作ネタ8選、単独ツアーのチケットは即完売

「めっちゃふざける奴」


 企業の最終面接でこれまで真面目だった学生が豹変し、タイトルの通り“めっちゃふざける”のだが、そのふざけっぷりまでもが大真面目なので、もはや狂気すら感じてしまう。  また、全編を通して子どもだましのような下ネタが貫かれており、どのボケも少しずつ角度が違っているので、最後までしっかり笑えることだろう。

「ため口」


 アルバイトの面接に来た学生が、なぜか店長にため口でしゃべり続けるというネタ。  だがこの学生、自分の欠点を認め、相手を素直に尊重する……という、ため口でしゃべること以外はむしろ“イイ奴”と呼べる人間性の持ち主なのだ。だからこそ余計に、場面にそぐわない口調の違和感が強調され、おかしさが増している。

「お互いにきしょいと思い合ってる奴」


 ジャルジャルのネタでたまに披露される“青春コント”。クラスの中で誰ともペアを作れずあぶれてしまった地味な男子ふたりが、お互い自分があぶれたことを認めず、なんとかひとりにならないようペアを成立させようとする……という内容だ。  意地の張り合いや、必要以上にムキになる“地味系男子っぽさ”がキャラクターにリアリティをもたらしており、笑いを生む。ほっこりするラストにも注目である。

「同い年家庭教師」


 家庭教師と生徒の関係だったふたりだが、実は同い年であることが発覚し、生徒の態度が急変……という場面から始まるコント。  最初の和やかな雰囲気はどこへやら、目立つタイプだったが大学に現役合格できなかった生徒と、地味だったが大学に現役合格できた家庭教師のマウントの取り合いはヒートアップしていく。どちらも「こういう奴、学校にいたなあ」と思わせてくれるキャラクターになっており、ジャルジャルの長所とは、人間に対する観察眼の鋭さなのかもしれない。  ――これまでジャルジャルのネタを紹介してきたが、彼らは既存の枠にとらわれない“ジャルジャルスタイル”をすっかり確立していることがわかる。  それもそのはず、彼らはふたりでふざけているときに出てきたノリやアイデアをネタに発展させる手法を取っているため、これまでネタらしいネタを書いたことがなく、ネタ帳も一切作らないそうだ。ガチガチに固めすぎず、余白を充分に残しているからこそ、自由な発想が輝くコントが作れるのだろう。  大晦日には除夜の鐘にちなみ、108本のネタを8時間かけて披露するライブを決行するとのこと。まさに唯一無二のエンターテイナーといえる、ジャルジャルの今後に期待したい。<文/福永全体(A4studio)>
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