更新日:2023年05月15日 13:03
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娯楽の王様パチンコが滅亡の危機に瀕している

 大崎氏は現状に対してかなり辛辣だ。 「パチンコって、俯瞰してみると案外奥が深い娯楽だ、と思って打ってる人なんてほとんどいないわけよ。パチンコ業界自体も、儲かるぞ、金になるぞしか言わないし、結果としてアホしか集まってこない。で、そのアホの金がなくなったら潰れていく産業にしかなってないわけよ、現状を見る限りね。構造的に客に負けさせないと成り立たない商売だから、今まで客を騙すことでそれを成立させてきた。勝てますよ、という幻想を餌に。  真面目ぶるつもりは毛頭ないけど、そんな商売どうなの?って考えちゃうんだよ。売り上げも何千億円ってどんどん巨大化していったパチンコ屋や大手メーカーがあるにもかかわらず、その原資となってるものはやったらダメな釘調整。客は禁じられているはずの換金を目当てに集まる。こんな業界あります?」  大いなる矛盾を抱えたまま巨大化していったパチンコというの名の巨人は、今、迷走状態にあるといっても過言ではないだろう。また、大崎氏は世界に類を見ないパチンコという産業、存在をこう評している。 「でも、やってることは数字が揃うか揃わんか、玉が出るか出ないかってだけ(笑)。摩訶不思議だよね。こんなものが一大産業として、売り上げが20兆円もあって、娯楽産業の中心に座ってるわけ。世界に誇っていいと思うんだよ。バカバカしいけどスゴいだろ?って」  迷走する娯楽の王様はどこへ行こうとしているのだろうか。パチンコが好きな方はもちろん。パチンコが大嫌いな方もぜひ読んで、業界の現状を見てほしい。 取材・文/長谷川大祐(SPA!本誌)
日刊SPA!編集。SPA!本誌では谷繁元信氏が中日ドラゴンズ監督時代に連載した『俺の職場に天才はいらない』、サッカー小野伸二氏の連載『小野伸二40歳「好きなことで生きてきた~信念のつくり方~』、大谷翔平選手初の書籍となった『大谷翔平二刀流 その軌跡と挑戦』など数多くのスポーツ選手の取材や記事を担当。他にもグルメ、公営競技の記事を取材、担当している
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パチンコ滅亡論

もう、パチンコなんてヤメてしまえ…… パチンコを愛し、その半生を捧げた2人が、パチンコを愛するが故に行き着いた境地から見えたパチンコの姿とは、一体何なのか?

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