駅舎とキューロク館だけでも見どころ十分だが、真岡鐵道の最大の目玉は何といっても下館駅～茂木駅を結ぶ『SLもおか号』だろう。土日祝の1往復ながらSLが通年で運行するのは、ここを含めて全国に2つだけ。冬場限定で運行するSLもあるが、ほとんどは冬季運休となっており、1～2月に乗車可能なSLは3つしかない（※2020年1月現在）。 　SLもおか号の場合、当日でも乗車券のほかに「SLもおか券」（500円）を購入すれば乗車可能。訪れたのは土曜日だったため、せっかくなので帰りは本物のSLに乗ってみることにした。 　車内では検札時に車掌が昔懐かしい硬券のデザインを模した「乗車記念証」をプレゼント。沿線では住民の方たちが手を振ってくれたり、地元で愛されている鉄道というのがよくわかる。 　SL駅舎にキューロク館、そしてSLもおか号とまさにSLづくしだった真岡駅。首都圏から日帰りで行ける距離なので、休日のプチ旅行としてもオススメだ。 ■冬季運行中のSL JR北海道『冬の湿原号』釧路駅～標茶駅　1月25日～3月1日 真岡鐵道『SLもおか号』下館駅～茂木駅 土日祝運行 大井川鐵道『SLかわね路号』新金谷駅～千頭駅 火～木は運休の場合あり ※詳しい運行日やその他の情報については、各鉄道会社のホームページなどでご確認ください ＜取材・文／高島昌俊＞フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。