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今さら初代Cクラスのベンツを買った理由。すでにSクラスを持ってるのに……

今さらながらすばらしいと思ったC240の魅力

 さて、私が今さらW202型のC240がすばらしいなどと言い始め、セカンドカーにしたかというと、W140の整備の際、代車として乗る機会があったからです。  C240が代車だと言われた際、私はあまりうれしくなく、できれば他のクルマが良いと思ったほど。そして、乗った瞬間もその印象は大きく変わりませんでした。しかし、数時間乗っているうちに、「すごく良い」と感じ始めたのです。  なぜC240が良いか? それは時速40kmといった低速で走っていても気持ちいいのです。飛ばして気持ちいいクルマには、これまで何台も出会ったことのある私ですが、40kmで面白いと感じるクルマはこれが初めてでした。

程度の良いW202を探すのは実は困難

 実は以前、同じW202後期型のC280(V6)にも1週間程度、借りて乗った経験がある私ですが、その際はC240ほどの感動がありませんでした。また、W124の230Eも自分で所有したことがありますが、特に「良い」とは感じなかったのです。  C280(V6)は、W124のE320(直6)に似たしなやかさが上質だと感じましたが、C240(V6)のような“体験したことない良さ”というわけではありません。乗ったときの感想としては、「W124は価格が高いため、C280は安く購入可能な124的な存在としてお得なクルマ」といった感じでした。  また、W124の230E(直4)は、ハンドルやアクセルが硬すぎて不快といった感覚があり、あまり気に入っていませんでした。

トワイライトではW202の造形がよく映える

 ちなみに、知人のW168型A160を何日か借りたこともありますが、そのときに感じたのは、90年代ごろまでのベンツは、低排気量になればなるほど固く、排気量が大きいほどしなやかになるという点です。  そして、C240というクルマは、E230のように硬すぎず、C280よりしっかりしている印象で、とても気持ちの良い操作系を偶然持ち合わせたかのようなバランスであります。  そういった操作の気持ち良さと、時速40kmでも楽しいという未体験ゾーンが、私の印象に強烈に残り、代車を返却後もC240のことが忘れられなくなったのです。    その後、私はC240を探し始めたのですが、程度の良い個体が全然ないということに直面しました。結果的に半年程度の時間を要し、やっと良さそうな個体を発見。今回もまたワンオーナー、新車時からすべてディーラー整備という個体を購入することができました。
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中古で買ったC240をいつもの整備工場に持っていったところ
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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