お金

今さら初代Cクラスのベンツを買った理由。すでにSクラスを持ってるのに……

 クルマ好きの腕時計投資家の斉藤由貴生です。私は昨年、メルセデス・ベンツのW140型Sクラスを購入。またクルマを買ってしまいました。  クルマも腕時計同様、なるべくお得に楽しみたいと考えている私ですが、腕時計と違ってクルマはお金がかかります。まず、クルマは買った値段以上に売るのが困難。しかも、持っているだけでも維持費がかかるのです。  そのため、ここ10年ほど、私はクルマ好きでありながら、国産車1台所有(38万円のセルシオ)といった状態で我慢していました。今考えると、この10年は守りに入っていたと思うわけですが、そんな私も、W140(私のはロングだから本当はV140)を買ったのをきっかけに、久々にクルマの楽しさに目覚めてしまったのです。

メルセデス・ベンツ S500L W140中期型

 そんな私は、今回久々にセカンドカーを購入しました。それはどんなクルマかというと、またもや古めのベンツです。

なぜ中古ベンツ2台体制にしたのか? その理由は……

 古めのベンツと聞いただけで、「壊れそう!」というイメージになり、そんなモノを2台も所有するなんて、ずいぶんチャレンジャーだと思われるかもしれません。  しかし、私はW140を買った際、良い整備工場に巡り会うことができました。整備の心配がなくなれば、あとは良い個体さえ選択できれば、古めのベンツとは楽しく付き合うことができるということに気づいたのです。  そして、そんな私が買ったクルマは何かというと、W202型のC240。初代Cクラスです。

メルセデス・ベンツC240

 初代Cクラスという選択に対して、多くの人が「今さらなぜこれを買ったのか?」と、この選択を不思議に思うことでしょう。おそらく、あまり羨ましがられない選択だということは、買った私も重々承知しているつもりです。  しかし、私はC240こそ、今買うべきメルセデス・ベンツだと思うのです。

オーディオ類もすべて純正。ETCすら付いていなかった

 なぜそうかというと、一言でいってこのクルマが素晴らしくよくできているから。にもかかわらず、人気がないため、今買っておかないと多くの個体が、「スクラップ(部品取り)」もしくは「海外行き」となってしまうことでしょう。  なぜそういうことが言えるのか? それは私が以前乗っていたセルシオの末路を見ればわかるのですが、AA評価4.5点という個体でも相場が安いセルシオは、解体されるという結末になったからです。  程度が良かったとしても、オークション相場が安価なクルマの場合、おそらく解体したほうが儲かるのでしょう。ですから、多くのクルマは気づけば不思議と街から消え、生産終了後15年程度といったタイミングで、中古を入手するのが困難なほど数が減るわけです。

フルノーマルの外観

 こうした傾向は、高級車より大衆車のほうが顕著。特に古い軽自動車などは走行距離が少ない個体は探すのが困難です。そういった個体は、高い価格で取引されることも珍しくありません。  このC240というクルマは、新車価格500万円程度ですから、十分高級車だと言えます。しかし、中古車としてのキャラクターでは、あまり高級車扱いされていないため、個体数は減る傾向があるわけです。  そういった意味では、スクラップされる前に買っておかないと、入手難易度は高くなってしまうということになります。

気づけば街中でW202を見かける機会が減っている

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今さらながらすばらしいと思ったC240の魅力
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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