恋愛・結婚

女嫌いをこじらせたイケメンの闇「復讐相手は女なら誰でもいい」

復讐すべきではない女性に復讐し、自己嫌悪に

イメージ ナンパで女性を口説く術を覚えた田中さんは、その元カノ以外の女性に対しても、「一夜の関係を結んでは、そのまま捨て去る」という行為を通して復讐を遂げるようになる。「僕は女達から受けてきた辱めは、1回の復讐くらいじゃ晴らせないんですよ」と話すが、その行動には、自分でも苦悩や葛藤を感じているそうだ。 「それから色々な女性と関係を持ったんですけど、僕レベルの男がワンナイトで復讐できる女の子って、男を手球にとった経験がないんですよ。地道に生きてきた、男に尽くせる女の子なんです。そんな人を相手に僕は復讐をしていて、向こうは当たり前のように傷ついている。その状況に、自分も鬱になるんです」  なんとも悲しい気持ちになる話だ。田中さんの話に耳を傾けていた男性陣も、「その復讐って、誰も幸せにしてないじゃないですか!」と諭したのだが、田中さんにもその自覚はあるようだった。 「もう、不幸のスパイラルですよね。僕が本当に復讐したいのは“港区女子”みたいな女なんですよ。いい大学を出た美人で、芸能事務所に所属してるだけで『私ってモデルだから~』とか言ってそうな女ですね。でも、僕はそういう女性に対して復讐ができない。僕なんかじゃ恋愛対象にならないし、近づけもしないんです」  そうした女性への怒りには、男としての自身のなさや、田中さんの最終学歴が高卒であることへのコンプレックスも関わっているようだった。 「大企業でブイブイ言わせて女をナンパしているヤツとかは、人間の上澄みですよね。僕は高卒で、女の子にコケにされてきた人間です。大企業に勤めている男たちは、僕の気持ちなんて分からないと思いますよ」

無意識に復讐できない人が「こじらせ」になる?

 こうした田中さんの話を聞きつつ、筆者たちが「でも田中さんもこれから素敵な女性と出会って、幸せな結婚をする可能性だってあるじゃないですか」と伝えると、田中さんは「幸せな結婚とかは自分はできないです」と答えた。 「自分が幸せになれないから、自分より幸せな人間を見ると『みんな俺のところまで落ちてこい』って思っちゃうんですよね。イランで戦争が起こりそうになっても、『起これ起これ!』と思っちゃうし、地震が起きてもワクワクしちゃう。東京五輪でも事故が起こればいいと思っちゃいます。  もちろん僕も、自分の周囲の好きな人たちは笑って過ごせる世界であってほしいですよ。でも本心では、この現実がイヤなんですよ」
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女性を見下してはいない
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