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<純烈物語>リーダー酒井のプロデュース力に「踏み込める次元ではない」。レコード会社マネジャーが舌を巻いた理由<第34回>

<第34回>酒井一圭のプロデュース能力を見て新宮崇志は「踏み込める次元ではない」

クラウンレコード・新宮崇志氏

 純烈のアーティスト担当を買って出た新宮崇志ではあったが、その時点では己のすべてを賭けてでも……とまではなっていなかった。「夢は紅白! 親孝行!」といっても、本当に出られるというより「出ちゃったら面白いよね」という受け取り方。  本人の言う通り、そこは本当に楽観的だった。確かに、一緒に仕事をしていて楽しい。だがそれを続けるうち、このグループが“面白い”にとどまらぬ連中であることへ気づく。 「それまで見てきた三山ひろしが、お客さんを喜ばせるためにはどうすればいいかを必死になって考える人だったんです。純烈からもそれをすごく感じて、そのために頭と体を使いまくるところが共通していた。我々はCDを売って利益を上げているんですけど、あくまでも歌手の本業はお客さんに喜んでもらうことというところへ改めて還ると、この人たちはそれに対する覚悟がすごかった。そこに感動というか、感銘を受けたんです。  あとは、必死になってファンサービスをしてCDを売って、会社に利益を上げていることに対しての感謝もありました。こんなにも一生懸命売ってきてくれていることがありがたい。こちらとしても何かを返さないといけないという思いによって、動かされたんだと思います」  これは一蓮托生となったつもりでやらなければと、新宮も覚悟を決めた。といってもありきたりな連帯感や仲間意識によるものではない。自分も本気にならなければ、このグループにはついていけぬことを、まざまざと見せつけられた。「置いていかれる、振り落とされる」とは、そういう意味である。 「紅白に出たい」と言っているのと「何がなんでも紅白に出るんだ!」とでは、周囲に伝わる熱量も違ってくる。至近距離に立っていて、新宮はその“圧”をダイレクトに受けた。これは中途半端な気持ちでやっていたら見透かされる。  だから「一つのチームとしてやっていくには、喜びだけでなく痛みも一緒に感じなければならない。いいとこ取りなんてできない」となった。そんな酒井一圭の本気の部分を感じた、忘れられぬエピソードがある。
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10代~20代の若い世代の客への訴求を模索も……
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