しかしながら、ヒストリーチャンネルと比較した場合、NHKの恐るべき番組数に誰しもが圧倒されるはずだ。ひとつのタイトルに150以上のエピソードがあるのは当たり前、中には『100分de名著』のように、300以上ものエピソードを抱える番組すら存在する。そのせいでスクロールに手間がかかるという設計上の欠点が出てしまったほどだ。もっともこれは、NHKの底力にAmazon Prime Videoのプラットフォームが追いついていないということでもあるが。
このように「番組数の多さ」という点で述べれば、ヒストリーチャンネルより強気の料金設定はむしろ当然のものではないか。
また、大河ドラマや連続テレビ小説もテレビでの本放送後にAmazon Prime Videoへ順次反映されている。テレビ番組を見逃したとしても、スマホでそれを視聴できる仕組みだ。
いくつかの欠点はあるとはいえ、Amazon Prime Videoへの進出により「NHKの面白さ」をいつでもどこでも享受できるようになった。コロナウイルスの流行であらゆる娯楽施設が閉鎖されている今だからこそ、スマホでNHKの番組を見返してみるのも悪くない選択肢ではないか。<文/澤田真一>