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『FF7』リメイク版発売直前! 伝説のゲームとして記憶される3つの偉業は?

ポイント2 2Dから3Dへ、ゲームの未来を見せた

『FF7』はシリーズ初のポリゴンを導入し、キャラとワールドマップ、戦闘画面が3D化されました。当時ポリゴンを使ったゲームはすでにありましたが、ドット絵の2D表現から3D表現へ、ゲームの未来が大きく変わっていくことをゲームファンに印象づけました。

オリジナル版はポリゴン表現で当時としては最先端のグラフィックだった

 振り返ってみると当時のキャラは3頭身で、手足はまるでお団子のよう……。今となってはリアルなグラフィックとはとても言えませんが、それでもユーザーは頭のなかで補完しつつ、現実に近い光景をイメージしてプレイに没入していました。  今回の『ファイナルファンタジーⅦ リメイク』は、「いずれゲームは限りなくリアルに近づく」というオリジナルの『FF7』が見せた夢の、ひとつの答えとも言えます。そうしたこともリメイク版がこれほど話題になる理由のひとつでしょう。

ポイント3 ゲームとドラマの関係性の転換点

 以下はネタバレになるため、『FF7』を未プレイの方は読みとばして欲しいのですが、『FF7』にはRPGでは絶対的なタブーであった禁断の展開が仕掛けられていました。  ゲーム中盤、Wヒロインのひとり・エアリスが刃に貫かれ死を迎えます。ドラマや映画ならヒロインの死はよくあることですが、エアリスはパーティーメンバーであり、時間をかけて育ててきたキャラだったため大騒動に!  引き継ぎがない形で、シナリオ主導でメインキャラがいなくなるという仕掛けはあまりに大胆なものでした。RPGはキャラを育成するゲームか、それともドラマを楽しむコンテンツか……。

写真はリメイク版。神秘的なヒロイン・エアリスの運命は……

 激しい論争を巻き起こしたものの、このエアリスの死が伝説となり、プレイヤーの心に『FF7』が強く刻まれることになりました。『FF』シリーズにとっても、RPGにとっても、ある種のターニングポイントだったと言えそうです。  単なるヒット作ではなくゲームの未来を示した『FF7』。あの頃の衝撃を思い起こしながらリメイク版をプレイしたいと思います。
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
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