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新作登場の『どうぶつの森』、幻の初代はダンジョンを探索するRPGだった!?

ゲームコラムニスト・卯月鮎

卯月鮎

●あつまれ どうぶつの森 Nintendo Switch/任天堂/5980円(税込)/3月20日発売  3月20日に人気のコミュニケーションゲーム『どうぶつの森』の最新作『あつまれ どうぶつの森』がNintendo Switchで発売されました。新型コロナウイルスの影響で巣ごもり指向が高まるなか、「待ってました!」とばかりにプレイしている人も多いのではないでしょうか。  今回は、知る人ぞ知る『どうぶつの森』の幻の初代を取り上げたいと思います。もし、この幻の初代が実際に発売されていたとしたら、今のような『どうぶつの森』人気もなかったかもしれません。

島での生活を楽しむ『あつまれ どうぶつの森』

周辺機器「64DD」のゲームになるはずが……

『どうぶつの森』の一作目が発売されたのは2001年。NINTENDO64のハード末期のタイミングでした。しかし、実はその前に「64DD」というNINTENDO64の周辺機器向けのゲームとして『どうぶつの森』は開発されていたのです。  64DDはNINTENDO64の下に取り付けて使う大容量のネット対応ディスクドライブ。ファミコンとディスクシステムの関係をイメージしてもらえればわかりやすいと思います。度重なる延期もあって1999年にようやくサービス開始(任天堂とリクルートが合弁した企業のネットサービス「ランドネット」と契約するともらえました)。しかし、対応ソフトも少なく、すぐにサービスは終了しました。

「ランドネット」の会員に配布される64DDを紹介する任天堂の1999年のウェブマガジン

『どうぶつの森』は64DDのネットワーク機能を活かして、「ほかの人といっしょに遊ぶ」コミュニケーションゲームを中核としたネットRPGとして構想されていました。当時は『ディアブロ』や『ウルティマオンライン』など海外のネットRPGが一般に浸透し始めた時期。そうした狙いもあったのでしょう。
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『どうぶつの森』はダンジョンゲームだった!?
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