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『ポケモンGO』が大炎上中!? プレイヤー離れを加速させる2つの失敗

ゲームコラムニスト・卯月鮎

卯月鮎

 2016年夏に配信を開始して以来、日本ではシニア層にまで浸透し、不動の位置情報ゲームとなった『ポケモンGO』。実は運営元のナイアンティックは日本のソーシャルゲーム会社のようなきめ細かさには欠けるため、過去にもいろいろな騒動を起こしてきました。  月1のイベント「コミュニティ・デイ」や週1のイベント「レイドアワー」のフリーズはもはや定番。最近では人気の「色違いポケモン」が出るとされたタスクで、数日間色違いポケモンが実装されておらず、お詫びする一幕もありました。

『ポケモンGO』

 これらのミスやバグも、ある程度ご愛敬で済まされてきた『ポケモンGO』ですが、今回の炎上はユーザー離れを一気に加速させるほど深刻です。4年目にして大ピンチを迎えたといってもいいでしょう。炎上している2点をまとめてみました。

「GOバトルリーグ」でバグ頻出

 この1月末、『ポケモンGO』に対人戦「GOバトルリーグ」が実装されました。本家シリーズも対人戦は柱のひとつで、『ポケモンGO』も対人戦の投入が長らく期待されていました。ただ、その期待の裏で、日本ではシニア層、ライト層がゆるく遊ぶコレクションゲームという側面が強く、相性の悪さを心配する声も……。

画面をタップして技を繰り出す『ポケモンGO』の対人戦

 実際にフタを開けてみると回線の遅延や、リアルタイムバトルなのに技が撃てない、シールドが使えない、ポケモンの交代ウィンドウが突如出現し誤操作してしまう……といったバグが日を追うごとに増えていき、「まともな勝負にならない」との不満が続出。

勝利数によって報酬が豪華になっていく「GOバトルリーグ」

 勝利報酬でしか手に入らないレアポケモンがいるということも拍車をかけ、対人戦に興味がなかった層はもちろん、楽しみに待っていたファンもそっぽを向く結果となりました。
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イベント中止の代替措置の失敗
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ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も

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