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<純烈物語>酒井がマネジャーを戦略的に“獲りに行った”理由<第39回>

<第39回>NHK担当を純烈として獲った酒井一圭 紅白出場以前の風景を見てきた人間だから…

酒井一圭 宣伝部に配属されて1年、ようやく仕事にも慣れてきたタイミングで、鳥羽一郎のマネジャーを命じられる……この時点で、新宮崇志はなかなか劇的な人生に足を突っ込んでいた。子会社である芸能事務所のクラウンミュージックへの出向。前任者が退社したため、その白羽の矢が立った。 「鳥羽一郎さんって、あの怖い顔をしたひとだよな。うわあ……これは大変なことになった」  鳥羽一郎が大物だとはわかっていても、聴いたことがあるのは『兄弟船』のみ。ヘマを打ったらタダでは済まされないような世界に飛ばされたと、新宮は思った。ところが――。 「すっげえいい人だったんですよ、鳥羽さん。ぶっきらぼうなんだけど男気のある方で、やさしさの投げかけ方が男臭い。何より、鳥羽さんのマネジャーに就くことで、入社して1年の新人ではあり得ない経験を積むことができました。  なんといっても紅白歌手ですから、出逢える人のレベルが違うんです。紅白歌合戦のプロデューサーと喋れるなんて鳥羽さんのマネジャーとしてそこにいなければなかったし、山本譲二さんなどいろんな人と出逢えたのも鳥羽さんのおかげです」  大物に付くとは、こういうことなのだろう。新宮の毎日に登場する人物のグレードがガーッと上がった。当初は2年の予定だったのが、3年半も鳥羽だけに密着する生活が続いた。  この時に築いた人脈や経験が、純烈のアーティスト担当になってから生かされたのは言うまでもない。レコード会社における宣伝の仕事は所属アーティスト全体のことについて動くが、一人の歌手のマネジメントだからこそわかるビジネス上の距離感やノウハウがある。それを理解した上で話せるのが、新宮にとってのアドバンテージとなった。  本人は「なぜ自分に声がかかったのかわからない」というが、宣伝部の人間として現場で鳥羽と顔を合わせており、その仕事ぶりが目に留まったのだと想像できる。なぜなら、酒井一圭も同じように新宮を「獲りにいった」からだ。
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酒井がヘッドハンティングに動いた理由
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