GT-RとZを並べたら気分は西部警察。経営者さえしっかりすれば技術はあるから日産復活はある!
GT-Rといえば、元はスカイラインの1グレード。つまりスカイラインが実家だ。
そのスカイライン、近年国内では完全に存在感をなくしていたが、先日、400Rという走りのグレードが追加された。
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
最高出力は405馬力! GT-R NISMOの600馬力にも迫るハイパワーぶりじゃないか。そっちにも乗ってみようか。
実のところ、いまさらスカイラインにこんなハイパワー版を追加されても、文字通りいまさら感もあったのだが、乗ってビックリ! この、街乗りでも真価を発揮できる野蛮でオラオラなパワー感! しかも乗り心地がオッサン好みのフワッフワ! 若かりしころ、スピードへの情熱をボーボー燃やした中高年は、この古き良きバカッ速セダンにシビレてしまいました!
このスカイライン400R、見た目はいかにもオッサンセダンで全然サエない。GT-R NISMOもゴテゴテとエアロが満艦飾で、どっからどう見てもモテなさそうだ。でも中高年はこのダサイズムを拒絶できない……。
さらにはフェアレディZ NISMO。もはや世界中でまるで売れなくなったフェアレディZのNISMO仕様だが、これの見た目がまたダサイズム! オッサンのダブルのスーツって感じでレトロすぎる!
でも、この2台のNISMO仕様を並べてみたところ、とんでもない化学反応が起きていた。
「西部警察だ!」
かつて日産車は、スカイラインやZを筆頭に暴走族に大人気だったが、40年の時を超え、ワークスチューンを受けたGT-RとZは、西部警察に登場した極悪改造パトカー(マシンRSやスーパーZ)の気配を漂わせていたのである。1台だけだとモテない中高年カーマニアだけど、2台並べば西部警察! 今にも大門団長が降りてきてショットガンぶっぱなしそう!
いや、いまさらマシンRSやスーパーZが復活したところで、経営苦境は脱出できない。できないが、その意気やよし! ダサいけど好きだぜ、日産! ダサいけど応援するぜ、日産! 次はみんなが欲しくなるクルマを作ってください。さすれば日産は不死鳥のようによみがえるでしょう。それが一番大変なんでした、スイマセン。
【結論!】
営業利益8割減、グローバル販売台数8%減など、キビシイ数字が並ぶ日産だが、船頭(経営者)さえしっかりすれば、技術力で必ず盛り返せるはず! 早くいい船頭が見つかるといいな。1
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