更新日:2023年05月24日 16:27
カーライフ

GT-RとZを並べたら気分は西部警察。経営者さえしっかりすれば技術はあるから日産復活はある!

 GT-Rといえば、元はスカイラインの1グレード。つまりスカイラインが実家だ。  そのスカイライン、近年国内では完全に存在感をなくしていたが、先日、400Rという走りのグレードが追加された。
オートクラブ

スカイライン400R/562万5400円 スカイライン400Rは久々のバカっ速セダン。V6ターボが気持ちいい! ついつい粗暴な運転をしたくなります

 最高出力は405馬力! GT-R NISMOの600馬力にも迫るハイパワーぶりじゃないか。そっちにも乗ってみようか。  実のところ、いまさらスカイラインにこんなハイパワー版を追加されても、文字通りいまさら感もあったのだが、乗ってビックリ! この、街乗りでも真価を発揮できる野蛮でオラオラなパワー感! しかも乗り心地がオッサン好みのフワッフワ! 若かりしころ、スピードへの情熱をボーボー燃やした中高年は、この古き良きバカッ速セダンにシビレてしまいました!  このスカイライン400R、見た目はいかにもオッサンセダンで全然サエない。GT-R NISMOもゴテゴテとエアロが満艦飾で、どっからどう見てもモテなさそうだ。でも中高年はこのダサイズムを拒絶できない……。
オートクラブ

フェアレディZ NISMO/640万9700円~ フェアレディZ NISMOは6MTでした(ATもあり)。Zには、2025年フルモデルチェンジのウワサがありますが、果たして……

 さらにはフェアレディZ NISMO。もはや世界中でまるで売れなくなったフェアレディZのNISMO仕様だが、これの見た目がまたダサイズム! オッサンのダブルのスーツって感じでレトロすぎる!  でも、この2台のNISMO仕様を並べてみたところ、とんでもない化学反応が起きていた。 「西部警察だ!」
オートクラブ

加齢でよろけているわけではありません。ショットガンを持った大門団長が、Zから降りて走り出すシーンのマネです。最後のGT-Rになりそうな2020年モデルのなかで最速のGT-R NISMOは、最後にして史上最強のGT-Rなのです!

 かつて日産車は、スカイラインやZを筆頭に暴走族に大人気だったが、40年の時を超え、ワークスチューンを受けたGT-RとZは、西部警察に登場した極悪改造パトカー(マシンRSやスーパーZ)の気配を漂わせていたのである。1台だけだとモテない中高年カーマニアだけど、2台並べば西部警察! 今にも大門団長が降りてきてショットガンぶっぱなしそう!  いや、いまさらマシンRSやスーパーZが復活したところで、経営苦境は脱出できない。できないが、その意気やよし! ダサいけど好きだぜ、日産! ダサいけど応援するぜ、日産! 次はみんなが欲しくなるクルマを作ってください。さすれば日産は不死鳥のようによみがえるでしょう。それが一番大変なんでした、スイマセン。
オートクラブ

GT-R NISMO/2420万円 リアルタイムで西部警察を知っているのは40代以上でしょうか。爆発するクルマ、崖から落ちるクルマ……。担当K少年は、青森の片田舎でいつか西部警察に入りたいと思っていました

【結論!】 営業利益8割減、グローバル販売台数8%減など、キビシイ数字が並ぶ日産だが、船頭(経営者)さえしっかりすれば、技術力で必ず盛り返せるはず! 早くいい船頭が見つかるといいな。
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
1
2
おすすめ記事