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“コロナ疲れ”一番のストレスは何ですか? 400人アンケート結果は…

“コロナ疲れ”に打ち克つための心構えとは?

 “不安”と向き合うには、どのようなことを肝に銘じればよいのだろうか。海原氏はこう語る。 「コロナショック下での適応障害については、環境を変えるという選択肢は難しい。今回のような場合は“自分の考え方や行動を前向きに変える”しかない。3・11の場合でも“この現状の中で自分にできることは何か”をきちんと前向きに考えられた人が、鬱に陥らずに切り抜けることができました。これを探せるかがカギとなります」  具体的にはどのように考え方をシフトしていけば良いのだろうか。 「例えば先のアンケートのQ2でストレスの要因として多くの人が挙げていた“感染への不安”については、ちゃんと予防を徹底しているか? ほかにできることはないか?と、冷静に考えて行動に移すことが大事です。また、予防のためのルールをきちんと設けた上で、“ここまでやってもダメだったら仕方ない”と、ある程度までシステム化したら考え込まないことも重要です。例えば、ステージ4のがん患者さんでも、がんの深刻化が判明後も、その状態で継続できる仕事や、受けられる支援を前向きに考えて動くことで不安な気持ちを乗り越えられる人がいます。投げやりになってはいけません」  Tomy氏もこの絶望的な状況下で前向きな考え方にシフトする方法として、目先の生活に集中することを挙げている。 「この絶望的な状況下では、先の不安を考えすぎるのはナンセンス。いっそのこと、目先のことだけに集中するほうが自分の心は守れます。感染症対策もそうですが、普段の食事や入浴をルーティン化させつつ、今日はどう楽しむかについて考えることも重要です」  それでも将来について考えておきたいなら、海外のコロナに関する情報を積極的に仕入れることがおすすめだとTomy氏は言う。 「中国や欧米など海外で起きたことは、その後の日本でも起こる可能性が高いもの。これらを把握して、今後起きることに対してある程度の覚悟を持つ、というのも一つの手です」  海原氏は体を動かすことの有効性についても太鼓判を押す。 「少し体を動かすだけでも気分は変わります。ストレッチなど、簡単なボディワークをするだけで構いません。一人での継続が難しいなら、職場の同僚と雑談がてらZoomで一緒にやるというのもありでしょう」 【心療内科医・海原純子氏】 ’52年生まれ。医学博士、心療内科医、産業医として活動。『男はなぜこんなに苦しいのか』、『こころの深呼吸 気持ちがすっと軽くなる』など著書多数 【精神科医・Tomy氏】 ’78年生まれ。コラムニスト。著書に『精神科医Tomyが教える1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』がある。Twitterでも生きやすくなるアドバイスを発信中 <取材・文/週刊SPA!編集部 イラスト/神林ゆう> ※週刊SPA!5月12日発売号の特集「[コロナ疲れ・鬱]解消法」より
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週刊SPA!5/19号(5/12発売)

表紙の人/ 乃木坂46

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