カーライフ

中古フェラーリの相場はコロナ禍の今どうなっているのか?

 もともとフェラーリは、きわめて値段が下がりづらいクルマで、1000万円の中古車を買って2年乗って手放しても100万円くらいしか下がらない。つまり100万円ぽっちで2年間世界最高峰を堪能できるという夢のような存在なのですが、その価値がコロナ禍で消滅することは断じてない……と考えております。  で、実際のところどうなのか。中古フェラーリ専門店「コーナーストーンズ」の榎本修代表に聞いてみました。 「外出自粛の影響で、さすがに売れ行きは落ちてますが、相場は影響を受けてませんねぇ。コロナ禍が収まれば、何事もなかったかのようになるんじゃないでしょうか」  リーマン・ショックでは暴落したバカ高フェラーリの相場も、今回は動いていない。 「そもそも売りものがほとんどないので動きようがありません」(榎本氏)  ここ3年ほど、バカ高フェラーリは微妙に値を下げており、投機目的のオーナーはすでに売り抜けていたようです。現在はその多くが超富裕カーマニアの手元に。彼らには愛があるので、焦って投げ売りしてません。少なくとも今のところ。 「リーマン・ショックの時は、出口が見えませんでした。でも今回は出口が見えてますから!」(榎本氏)
オートクラブ

ドラえもんの尻尾にしか見えないシフトゲートですが、カキン、カキンとシフトが決まるフィーリングは極上です

 リーマン・ショック時は、世界の株価が戻るまで4年かかったけれど、今回はコロナ禍さえ収まれば、経済はV字回復するはず。実際株価はすでに半分戻している。ワクチンや特効薬さえできれば世界は救われる! カーマニアも生き残る! だからフェラーリは大丈夫だ……といいな。  ところで今回私が買った348というモデルは、フェラーリのなかでは大変人気がなく、相場も一番安かった。10年前は300万円台のタマもありました。それが今や平均600万円台、私が買った極上モノは990万円!  フェラーリの一般市販モデルの中古相場は、発売から20年くらいはじわじわ下がるけれど、そこから反転上昇するのがパターンなのです。まるで超常現象ですが、すべては私のようなカーマニアの愛ゆえの出来事なのでした。
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32歳のときに買った人生初のフェラーリも348(’90年式348tB)。そのときの経験から348は「まっすぐ走らない臨死体験マシン」と長年、決めつけてきましたが、今回の’94年式348GTSはまっすぐ走る! 後期型は違いました、土下座

【結論!】 フェラーリを2台持っててシアワセか?と問われれば、ビックリするほどシアワセです! だってカーマニアだから! 家宝は1つより2つあったほうがうれしいってことがわかりました!
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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