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困窮学生やひとり親世帯に食べ物を。コロナ禍で広がる支援の輪

「すべての人に、食べ物を」フードセフティーネット構築目指す

 フードバンクとは、まだ食べられるにもかかわらず処分せざるを得なくなった食品を企業などから寄付してもらい、食べ物に困っている人たちへ無償で届ける活動。日本で年間捨てられている食品は500~8000万トンに上り、同法人では、各企業や個人からの協賛を受けて食品を集めている。 食材支援 路上生活者のための炊き出し用に食材を集めようと、2000年に活動を始めた。現在は関東近郊の児童養護施設など福祉施設に配達するほか、パントリーに来てもらい直接手渡している。直営に加えて提携パントリーにも食品を供給している。18年には年間360万食配布、配った食品小売価格の合計は12億9700万円余りに上った。困った時には、いつでも誰でもが食品を得ることができる支援体制「フードセーフティーネット」の構築を目指している。  コロナ禍で増える食品提供のニーズに、行政との連携も欠かせない。5月中旬には埼玉県戸田市と連携して臨時休校や家庭の収入減に見舞われた子育て世帯を対象の配布に協力し、牛乳やシリアルを提供した。企業や個人からの協力を呼び掛け、支援の輪をさらに広げていくつもりだ。<取材・文・撮影/カイロ連>
新聞記者兼ライター。スター・ウォーズのキャラクターと、冬の必需品「ホッカイロ」をこよなく愛すことから命名。「今」話題になっていることを自分なりに深掘りします。裁判、LGBTや在日コリアンといったマイノリティ、貧困問題などに関心あります。Twitter:@hokkairo_ren
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