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成人向け雑誌編集者を困らせる、読者からの殺害予告と使用済みティッシュ…

あまり警戒しないワケとは?

 内容が内容だけに、もう少し大事にしていいのでは? とこちらは感じるが、さほど警戒しないのにはワケがあると学さんは続ける。
手紙 イメージ写真

写真はイメージです

「それが、殺害予告を出しておきながら、差出人の住所は載っているんです(苦笑)」  確かに、それでは編集部側が危機感を持たないのもなんとなくうなずける。 「多分ですが、差出人たちは、“本当に殺害したいとは思っていない”と思うんです。幸い今まで、刃物を持って乗り込まれたことも、出版社まで来たこともありませんので」  学さんによると、言葉選びはアウトであるが、自分の想いを伝えたいだけで本当に実行する気はないとのこと。そんな彼らを、“不器用な人たち”とまとめていた。 「とはいえ、京都アニメーションの事件もありましたので、これからは今より慎重になる必要があると感じています」  いざとなったら対応できるよう、学さん宛に届いた手紙たちは自身で保管するようにしているそうだ。プライバシーの観点から写真を掲載できないのが残念だが、筆者も実際に見せてもらい、独特な字体、“殺す”などの文字には気持ち悪さを感じた。  ちなみに、こうした手紙には一切反応しないと話す。 「個人の意見の強いものに対しては、一切対応していませんね。極論、嫌だったら読まなきゃ良いわけです。あ、もちろんですが、真っ当なご意見に対しては、編集部で話し合い対応しますよ」  様々な意見や考えを持つことは大切なことだ。でも、その内容を伝えることで相手を不快にさせるのは少し違う。  最近話題になっているSNSの誹謗中傷問題と一緒で、顔が見えないからといって相手に何を言っていいということではないはずだ。受け取り手がどのように感じるかを考えた上で、適切な行動を心がけてほしい。<取材・文/吉田みく>
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