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タクシードライバーが客に道を聞くのはなぜ? 新人ならいざ知らず…

タクシー道案内

写真はイメージです

 タクシーに乗ると、大抵目的地までのルート確認されることや道を聞かれることも少なくないだろう。「なんでそんなことを聞くの?」 「プロなのに客に道を聞くのって、どうなの?」 と思う人がいるかもしれない。実際のところ、タクシードライバーはどれだけ道に詳しいのか、それとも詳しくないか。

先生はお客さん

 タクシードライバーになるためには、2つの関門を突破しなければならない  1つは普通2種免許。これは乗客を乗せて営業する際に必要な運転免許。  そして、もう1つは地理試験である。道の通りの名前から交差点の名前、建物や地名、的確なルート選択などの試験がある。これがなかなか難しい。東京出身の人でも難解であるのに、地方出身の人にはなおさらだ。中には10回目でやっと合格した人もいる。そのような難解の地理試験に合格したからといって、すぐに東京の道を網羅するはずもない。机上と実地は雲泥の差。地理試験の意味すら疑問に感じるくらい役に立たない。  一方通行や右折禁止、スクールゾーンなど実際その土地で運転してみないとわからないことが多い。ナビがあるから大丈夫だと思うがこれが結構あてにならない。時には、遠回りのルートを指示し、クレームになることもある。  新人ドライバーなどは、「新人なんで道を教えてください!」と頭を下げて乗客を乗せる。ほとんどの乗客は快く道を教えてくれるが、中には「新人ならいいや」と言って降りてしまう乗客や「新人だからどうした?」と居直り文句を言い続ける乗客もいる。新人タクシードライバーは、そんな修羅場を乗り越えていかなければならない。    結局、タクシードライバーは、乗客に道を教わり、乗客に怒られながら道を覚えていくのだ。

客に道を聞くのはなぜ?

 新人ならわかるが、何故、新人でもないタクシードライバーが乗客に道を聞くのか? それは、タクシークレームには接客対応と同様に迂回のクレームも多い。乗客にルート確認をするのは不慣れな土地の道案内の他にも迂回のクレーム対策でもある。したがって、ルート確認するからといってドライバーが道を知らないわけではない(中には本当に知らない人もいるが)。  ドライバーがその土地の道を熟知していてもあえて知らないふりをすることがある。知っていると乗客に言ってしまえば、乗客もそれ以上何も言わないことが多い。阿吽の呼吸というものはそもそもドライバーと乗客の間にはないのだ。  ルート確認するにはそもそもどのような理由があるのか。それは、目的地に行くためにはいろんなルートがあるからだ。幹線道路の王道のルートから裏道を駆使した最短距離のルート、ストレスのかからない空いているルート。また、それだけではない。乗客それぞれの心の内なるルートを持っている。毎日手を合わせるための神社ルートや入居する母親に手を振るために通る介護福祉施設ルート、げん担ぎのためのルーティンルートなどいろいろである。誰もが誰も早く安いルートを望んでいるわけではない。人それぞれの独自のルート(行き方)を持っている。
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