恋愛・結婚

コロナのせいでスピード破局?遠距離恋愛の相手が住む九州に引っ越したら…

飲食店経営の恋人との早すぎる破局

 異動による引っ越しで、業者代と敷金礼金は会社持ち。引っ越し日は4月末になり、彼氏も片付けを手伝ってくれたそうだ。しかしそんな矢先、外出自粛も本格化し、彼の事業に大きな影響が出始めた。 「バー経営の彼は、ニュースで都知事が言うところの“夜の街”の人間です。東京から遠く離れた地方都市でも、夜の街にはやっぱり人はまばら。経営するバーの中にはガールズバーのようなところもあり、人件費や家賃はかさんでいくのに、全く売上が立たないという状況が続く日もあったようです。 うつ しかし彼はそういった苦境に立たされていることを、私には全く相談してくれませんでした。男性ですし、お金に困っている話をするのは嫌だったのかもしれませんが、5月半ば頃から、“仕事が忙しい”と言って連絡が取りづらい日々が続いて…。彼も大変なのだろう、そうは思ったけれど、見知らぬ土地で外出しづらい状況が続く生活は、私にとっても辛いものでした。  本当は彼に一番頼りたいのに、彼とは連絡が取れない。意を決してこんな遠い土地までやってきたのに、彼は本気じゃなかったんだろうか。5分歩けば彼のお店がある場所に住んでいるのに、彼は私の家に来てくれない。浮気でもしているのかもしれない、そう不安になり、私も悩みました。今思うと、コロナ鬱的だった部分もあったのかもしれませんが」  バーの経営が成り立たなくなった話は、結局後になって知ったことなのだそう。彼の辛さを知ることができなかった園田さんは、結局異動後3か月で彼と破局してしまったという。 「体調不良の日も、連休も。彼と全く連絡が取れない日々が続きました。電話は出ない、LINEも既読スルー。生活リズムも休みも違うので、多少のすれ違いは覚悟していたものの、こんなに疎通できないとは思っていませんでした。  彼は最後まで、私に弱音を吐くことはありませんでしたね。私が寂しい、いつ会えるのかと聞いても、忙しいから今は無理、とだけ。お店の状況とか、少しでも相談してくれていれば、私だって我慢できたかもしれないのに。何も知らない私はすべての可能性を不安に感じました。話をする機会を作ってくれたら解決したかもしれなかったのに。結局こっちに来てから全く彼に会えない日々が続き、私の方が耐えられなくなって……別れを告げました」
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後日、彼の店の前を通ると…
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1992年生まれ・フリーライター。ファッション誌編集に携ったのち、2017年からライター・編集として独立。週刊誌やWEBメディアに恋愛考察記事を寄稿しながら、一般人取材も多く行うノンフィクションライター。ナイトワークや貧困に関する取材も多く行っている。自身のSNSでは恋愛・性愛に関するカウンセリングも行う。

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