ライフ

自身の知的教養力をチラ見せ…「Zoomマウント」に走るエリートの心理

事例③:ミーティング中に流れてくるピアノの音色を使ったマウント

 三つ目は、「ミーティング中に流れてくるピアノの音色を使ったマウント」です。  これはどういうことかと言うと、「ピアノを習っている娘さんがお父さんのZoom会議中に勝手にピアノの演奏を始めてしまい、会議が一時中断してしまう」というケースです。この事例については、家庭円満な微笑ましさを含みつつ、子供にピアノを習わせることができるという経済的豊かさを(結果的に)チラ見せすることに成功しているという点で、非常に優れたナイスマウントな事例と言えます。  また、似たような事例としては、「現役ピアニストの奥さんが旦那が会議中とは気づかずにピアノの演奏を始めてしまった」というケースもあります。いずれの場合においても、やや気持ち良さそうな顔で、「すいません、娘がピアノを習っておりまして」「妻がピアニストなもので、会議中に大変失礼致しました」などと、余裕の笑みを含んだ謝罪が入り、会議が再開することが特徴的です。

最後に

今回の記事は以上です。2020年8月現在において、Zoom会議の主な利用者は、20代~50代の現役ビジネスパーソンであると思われますが、内閣府「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」によれば、「シニアの約5割がビデオ通話を利用したことがあり、使い方が分からず、ビデオ通話を利用したことのない人の6割以上が今後は利用したい」と回答しているとのこと。  上記の調査結果を踏まえれば、今後、年代を問わず、「Zoomマウント」の必要性/重要性が高まっていく可能性は十分にあると言えます。「デキるビジネスパーソンはスーツや腕時計の細部に至るまで手を抜かない!」ということがファッション誌で語られていますが、アフターコロナ時代においては、「デキるビジネスパーソンはZoom背景にも手を抜かない!」といったことが叫ばれるようになるのかもしれません。このような形で、不確実な時代を軽やかに生き抜く強い個人を目指す上で、あらゆる物事をマウント起点で捉えることは、あなたの人生に何らかのヒントをもたらしてくれる可能性があります。皆さんも機会があれば試してみることをオススメします。 〈文 マウンティングポリス〉
「人間のあらゆる行動はマウンティング欲求によって支配されている」「マウンティングを制する者は人生を制する」を信条に、世の中に存在する様々なマウンティング事例を収集・分析し、情報発信を行う。ツイッターアカウント@mountingpolice
1
2
おすすめ記事