婚活を急ぐアラサー女性の悲劇、合計120万円の請求書が届いて…
晩婚化が叫ばれて久しいが、そんななかでも「1日も早く結婚したい!」と願うアラサー女性は多い。筆者もそのひとりである。だが、悲しいことに、そこにつけこんでカラダの関係を求めたり、金銭を巻き上げたりしようとするクソ男も存在する。
そんないわゆる“結婚詐欺師”に騙されたという女性も少なくない。東京都内の大手企業で総合職に就く安田咲さん(32歳・仮名)は「結婚はしたい。でも男性が怖いです」と嘆く。いったい、何があったのか?
婚活を急ぐアラサー女性の気持ちは痛いほどわかるが、彼女の身に起きた事件を紹介するとともに、同じような悲劇が繰り返されぬよう警鐘を鳴らしたい。
アラサーの独身女性にとって、仕事と結婚のバランスは悩みどころだ。
その点、安田さんに今の役職以上の出世欲はなく、結婚願望のほうが強かった。2年前の30歳頃からマッチングアプリをはじめとした婚活を始めた。
「2年間で20人ほど会いましたが、ピンとこなかった。デートのお店のチョイスや会話が合わないことがほとんど。
それがAさんは、他の方と全く違ったんです。初回のデートでは丸の内のそこそこ高級鰻屋さんに行きました。お互いの家族構成や学生時代のエピソードとか話して。ものすごく饒舌に自分のことを話す人だったのを今でも覚えています」
Aという男性は、有名国立大卒の40代前半。身長は170cmで決してイケメンとは言いがたかったそうだが、タワーマンションに事務所を構えており、結婚に対しても積極的な考え方だった。そんな彼のことが、安田さんには魅力的に映ったそうだ。
「初回のお茶や食事をして解散する時に、次回の誘いをしてくれる人は中々いないんです。でも、彼はすぐ『来週か再来週にまた会えますか?』と言ってくれたんですが、そこも好感度が高かったんですよね」
Aは都内と地方でも会社を複数経営していたという。そのため、連絡はLINEが3日にいっぺんくるかこないかだった。
「連絡の頻度に関しても『忙しい大人ならこんなもんかなぁ~』と特に気になりませんでした。こちらが相手に対して『?』をつけたときも返信がなかったことはありません」
告白は2回目のデートだった。銀座でカジュアルフレンチを食べながらAが言う。
「結婚を視野に入れた交際を考えてくれませんか?」
その言葉を、安田さんは喜んで快諾した。だが、それが悲劇の始まりだったのだ。
「お付き合いがスタートしてすぐ私が出張で地方に行ったんですが、わざわざダンボールに高級栄養ドリンクとか、ハイブランドのフェイスパックとか、メディキュットとかを詰めて送ってくれたんです。それも同僚の分まで。これにはトキメキましたね~。私だけじゃなくて、私の周りにも気を配れる人なんだなぁって」
この翌週、2人は初のお泊りデートをする。
「高級ホテルに部屋を取ってくれていて、ディナーは鉄板焼。カウンターでシェフが焼いてくれるやつです。こんな贅沢なご飯は食べたことがなかったから、ただただ感動しました。それで、Aさんが今後仕事で海外に行く可能性があるとのことで、『ついてきてくれる?』と聞かれて。両親に紹介する日を決めました。だんだん、“私もついに結婚するんだな”と実感してきましたね」
そのままお泊りし、翌日は次回会う日を決めて別れた二人。ここまでは順調だったのだが――。
「この日以降、全く連絡がこなくなったんです。元々連絡がマメなタイプじゃなかったんで、2~3日は気にならなかったんですが……。何度LINEをしても電話をしても既読がつくのに返事がこない」
彼女から何気ない仕事の雑談や、日々の報告、次いつ会えるかを尋ねるも一向に返事はなかった。
「さすがに大人なんで1か月返信がなかったんで、“フラれた”ということには気が付きました。でも、別れ際に喧嘩したわけじゃなかったし、たんなる“遊び”だったとしても私にお金と時間をかけすぎている。おかしいというか……なんかモヤモヤしました」
Aを忘れようと必死だった頃、事態は急展開を迎える。
ハイスペックな男との出会いに浮かれていたが…
お泊まりデートの翌日から音信不通に
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ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720
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