では、ここからは立ち回り術や狙い台について紹介していこうと思います。 ・狙遊タイム残り示唆の出ない台は要チェック 　遊タイムまでの残り回転数が常に表示されている機種や、モード移行などの示唆が発生する機種などがあります。表示されている機種の場合は、遊タイムを全く理解してない人が打っていた場合を除き、遊タイム突入直前でやめた台を拾える可能性は低いでしょう。つまり、遊タイムまでの残り回転数がわかりにくい台の方が期待値の高い台を拾いやすい、ということが言えると思います。 　現在ホールに導入されている機種の中では、『P遠山の金さん2 遠山桜と華の密偵』や『交響詩篇エウレカセブン HI-EVOLUTION ZERO』がその例です。どちらの機種も遊タイム突入時は突然電サポ開始となるため、システムを完全に理解していない人は期待値の高い状態で台を離れてしまいます。個人的にはエウレカがオススメです。エウレカは「通常時599回転回すと100回転の時短に突入する」という、いわゆる天井とはいえない遊タイムシステムで、突破率は40％弱。拾えたところでマイナス収支になる可能性も十分にあり、救済というより“チャンスゾーン突入”といった遊タイムとなっています。だからこそ甘く見ている人が多いのも事実です。 　そもそも時短突破型の本機種における時短100回転とは、出玉なし大当りに匹敵しており、突破後の平均出玉を考えると侮れないスペックです。遊タイム残り回転数が表示されないことで見落とす人も多く、それを理解している人でも甘く考えている場合があるため、そこをしっかり狙っていきましょう。 ・据え置き台の狙い方 　遊タイム残り回転数が表示される機種でも、前日からの据え置きなら狙える可能性が十分にあります。据え置きの台を狙う場合は、前日にホールへ出向いてデータカウンターをチェックするのが確実ですが、複数店舗をチェックする場合は、データを公開しているホールをネットでチェックした方が効率的です。 　データを公開していないホールもありますが、サイトセブンのデータロボでは月額500円（税抜）で、多くのホールデータを確認することができます。朝の据え置きを月に一度でも拾うことができれば、月額500円なんて安いもの。また、大手パチンコチェーン「マルハン」でも自社のアプリがあり、そこで前日データのチェックが可能です。他にもいくつかのデータ公開サイトがあるため、近所のホールがデータ公開されているかは必ずチェックしましょう。 　なお、ラムクリアされている場合はデータが前日からの引き継がれないため注意が必要です。実際に数か月に渡り、50店程のホールデータをチェックし続けたところ、新台入れ替えでもない限りラムクリアしないというホールが多いように感じました。しかし、最近はラムクリアするホールも増えてきています。そのため、常に「必ずしも据え置きであるとは限らない」ということを念頭におくことも必要です。 　最後にちょっとしたコツと注意点ついて。遊タイムに入る直前は、ヘソ保留が多くならないよう1発ずつ打って、規定回転数ピッタリから時短突入となることをオススメします。特に仮面ライダー轟音や仕事人TURBOなど、電チュー消化の恩恵が大きい台ほど、1回転でも多く電チューから回すべきです。 　また、ST機の回転数については注意しましょう。100％ST機の場合は、一度でも大当りしている台の場合、データカウンターに表示されている数字から単純にST回転数を引けば問題ありません。しかし、仕置人TURBOやエウレカなどのスペックの場合、通常大当りの単発後は右打ち中の回転数も通常確率であるため、遊タイムまでの回転数がST抜け後より少なくなります。前日データをチェックする際も、前回大当りが単発であったかどうかを確認しましょう。 　遊タイムは今後、搭載されている機種の方が主流となってくることが予想されます。だからこそ、早い段階で仕様を把握し、自分なりに勝てるような立ち回り術を考えておくことが得策です。仕事が午後からの人は毎朝データチェック、夕方までの人は仕事終わりの遊タイム台チェックを日課にしてみることをオススメします。 取材・文／セールス森田Web編集者兼ライター。フリーライター・動画編集者を経て、現在は日刊SPA！編集・インタビュー記事の執筆を中心に活動中。全国各地の取材に出向くフットワークの軽さがセールスポイント