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「電気代にうるさくなった」会社は危ない? 倒産&リストラの前兆

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顧客からの信頼を失った企業の末期の姿とは

 取引先に関するアンケートでは、ビジネスの最重要な基盤である、顧客からの信頼を失った企業の末期の姿が浮き彫りになった。 「取引先が減った」(99人)、「取引先から売り掛けを断られ現金取引になった」(61人)はその最たるものだろう。  その結果として「取引する商品の量が急激に減った」(76人)状態に陥ってしまうのだ。そうなる前に取引先の信頼をつなぎ留める手を打たねばならないが、道家氏によれば、多くの社長が資金繰りを回すことに必死で、足元を見る余裕がなくなってしまっているという。 「支払いや納品に遅れが出た会社との付き合いは、どこの会社も敬遠します。経営者が足元を見られなくなると、『取引先から経営を心配された』(103人)、『取引先からのクレームが増加』(56人)というようなことが起こり始めます。  そして、いよいよ支払いが遅れてしまったとき経営状況について社長はある程度社員に開示して協力を求めるべきですが、社員に不安を与え、取引先に情報が漏れるのを恐れるあまり、『経理上のミスだ』『請求書が届いてなかった』などと言ってしまいがちなんです」

社員に経営情報を伝えたら裏目に

 もっとも、社長が勇気を出して社員に経営情報を伝えても、裏目に出てしまう場合もある。 「従業員に間違った伝わり方をしてしまうと、そこから話を聞いた一部の取引先が、債権回収に来る可能性があります」(内藤氏)  自分の会社ももしかして……改めて周囲を見回してほしい。
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見抜けた倒産・リストラの予兆ランキング<社内・取引先編>
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