――ここからは11月3日以降、新体制のお話を聞きます。’19年加入の新メンバー・吉澤さんと吉田さんは、先輩たちの苦労話を聞きながら、歴史を作ってきたメンバーがいなくなることについて、どう考えていますか？ 吉田：いままでは私たち二人が新メンバーという立ち位置だったけど、オーディションをやったら今度は自分たちが先輩になるから、意識を変えなきゃいけないって思います。歌や振り付け、そのほかの行動でも、責任感を持っていかないといけないですよね。 正直、不安はすごくあります。いつも先輩に教えてもらってばっかりだったから、今度は自分がその立場になるって考えると、本当にできるのかな……って心配です。 ――しかし、その日が着実に迫ってきていると。 吉田：ライブが終わるごとに気持ちが変わっていて、いちばん大きく変わったのが9月5日。卒業を知ったのはもう少し前だったけど、その時点ではまだ実感がなかったんです。でもこの日に卒業の手紙を読み上げるのを聞いて、ああ、本当に卒業されるんだって実感しました。 吉澤：先輩に甘えてた部分がたくさんあるんですよ。MCのときにちょっと存在感を消してたり、怒られそうなときも先輩の後ろに隠れて。私、怒られないように、必死に生きてるので。 清水：すぐ泣いちゃうからね。 浅野：自分が怒られてなくても泣くよね。 吉澤：すぐ泣いちゃうんです。優良里ちゃんと同じで、素晴らしい先輩の下で育ったから、自分が先輩になってちゃんとできるのかなって不安ですけど。やるからには、カッコいい先輩になりたいと思うようになりました。…なんかすごい笑われてるんですけど！ 浅野：悠華がしゃべってると、なんか面白くない？ 清水：ピカピカの1年生が「がんばるぞ！」って言ってるみたいでかわいい。 吉澤：加入したての頃も、なにもわからない状態だった私たちに、歌とダンス、礼儀とかたくさん教えてもらったので、次は私がそれを教えられるように、カッコいい先輩になります！ ――「これからどうしよう」みたいなことを、若い二人で話すこともあるんですか？ 吉田：レッスンの帰り道、よく悠華ちゃんと駅まで歩くんですけど。新メンバーが入ったら、私たちが教える立場になるから、二人で「マジメにやらないとやばいね」って言い合ってます。 吉澤：それもあるけど…3人が卒業するって聞いたとき、私は自分が頑張らなきゃって気持ちより、寂しいっていう気持ちが…大きくて…。泣きそうになってきた。ずっと楽しかったから、寂しい…（涙）。 清水：え、ガチの涙！ 吉澤：でも、どんどん卒業が近づいてきて、「新メンバーを募集します」ってお知らせもしたし、自分が先輩になるから。寂しい気持ちもあるけど、先輩たちを追い出して…じゃない、背中を押して…？(笑) 清水：私たち、追い出されるの!?（笑） 吉澤：ちがう、ちがう！　先輩たちが心配しないくらいしっかり頑張って、背中を押したいと思います！ ――若い二人から頼もしいセリフが出たところで、リーダーの沖口さんから改めて今後の展望を語ってもらいます。 沖口：はい。前にも一度、メンバー（佐藤麗奈）が卒業したことがあるけど、じつはこの3人の卒業を控えた今、あのときとは全然違う気持ちです。当時は真ん中にいて、メインで引っ張ってくれてたリーダーの麗奈が抜けて、レコード会社さんとの契約も切れたということで、どうしよう……っていう不安があったけど、いまはまったく不安がないんです。 もちろん麗奈が抜けたのと同じかそれ以上に、この3人の卒業はものすごく大きいこと。でも今回は悠華と優良里もいるし、事務所、レコード会社のスタッフさんも私たちに付いてくれる。「応援するよ」と声をかけてくださるファンの方もいます。 マジパンの名前しか知らない人たちは、「マジパン、もう終わりだな」って思う人たちもいるだろうし、実際にそんなコメントをSNSで見かけました。でも実際にやってる私たちは前を向いているし、この先のマジパンに対して諦めの気持ちは1ミリもないので。 少し時間がかかってしまうかもしれないけど、新しく、成長した新体制のマジパンの魅力をみなさんに届けるために全力で頑張っていくので、ファンのみなさんは私たちを信じて付いてきてほしいなと思います。 ――11月3日のライブ以降、オーディションを開催するわけですが、こんな人たちに仲間になってほしいと思う条件はありますか？ 沖口：まずはとにかく熱い気持ちを持ってくれる人がいいな、と思います。どれだけ素敵なコだとしても、気持ちがないと入った後に続いていかないから。それぞれが熱い気持ちで仕事に臨む姿勢こそがマジパンの魅力だと思うから、新体制になってもそこは受け継いでいきたい。「アイドルをやりたい」とか「マジパンに入りたい」っていう気持ちが強いコが応募してくれたら嬉しいですね。