更新日:2021年10月28日 21:16
恋愛・結婚

「朝いちラブホ」がコロナで増加。日中から不倫する人たちの事情

コロナ不倫

パパママがタワマンの共有ラウンジで飲み会

 業者を介した合コン以外でも、コロナ禍で既婚者同士の出会いは変わっている。 「緊急事態宣言中、同じタワマンに住む、ステイホームに飽きた人たちが家飲みを頻繁に誘い合っていたんです。昼から夜にかけ、同じマンション内の別々の部屋をハシゴする人もいるほど盛り上がってしまいまして……」  こう語るのは東京・豊洲のタワマンに住む会社員の男性(42歳)。7歳になる小学生の子供がおり、最初は同級生の父母たちと飲み会をしていたが、次第に「ご近所飲みコミュニティ」が膨らみ、今では50人以上に。タワマンの共有ラウンジで定期的に飲み会が開かれるようになったとか。 「当初は家族ぐるみの健全なお付き合いだったんですが、一人で参加するパパやママが現れるようになると、『●●君のお母さんと、○○君のお父さんが酔ってキスをしていた』などの不穏な噂が耳に入るようになった。  僕もある奥さんから飲み会中にボディタッチされ、ドキドキしたことが二、三度ありますよ。実際、それぞれの家庭を追い出されたダブル不倫カップルもいて、ラウンジ飲み会は家庭不和の温床となっています」

Go To トラベル利用で格安逢瀬、コンビニ食を持ち込む節約デートも

 こうしてコロナ禍で新たに出会ってしまった不倫カップルは、朝いちラブホや格安ビジホで“お楽しみ”したり、Go To トラベルやクーポンを利用して、賢く逢瀬を重ねているようだ。 「彼女には『外出はコロナが怖いから』と言って都内の高級ホテルにGo To トラベルを使って格安で利用しました。館内食事利用券やご当地クーポンもついていたので、5万円の宿泊代でしたが実質5000円くらいになった。コロナで会社の業績が悪化し、夏のボーナスも激減していたから、ありがたい限りですよ(笑)」  こう話すのはバツイチ女性との交際をスタートさせた会社員男性(46歳)だ。彼女との不倫では、妻との間には得られなかった深い愛を感じられるそうで、子供の成人に合わせて離婚を考え始めたとのろける。  これまで不倫カップルを多く取材し、50冊以上もの著書を持つノンフィクション作家の亀山早苗さんは、コロナ禍における不倫事情についてこう語る。 「昼間に会う不倫カップルは以前から多くいましたが、コロナでさらに増えました。残業代などが減ったことで、ラブホにコンビニ食を持ち込む節約デートも多い。  不倫に興味のない若い独身のコたちからすると『中年にもなってそんな惨めなことしたくない』と感じるようですが、当のカップルには関係なく、どんな状況下でも一緒にいたい気持ちは変わらないと酔えるのです。  リモートワークや夜の会合自粛傾向で夫婦で過ごす時間が長くなりました。そのことで、改めて相手の欠点を許せないと感じるようになったり、価値観の相違に気づいた夫婦も多く、虎視眈々と離婚を視野に準備を進めている人は少なくありません」  コロナで生まれた昼下がりの不倫。単なる火遊びではなく、案外、第二の人生を見据えた愛を育んでいるのかもしれない。
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コロナ禍で不倫発展は屋外が中心になった!?
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フリーライター。性風俗、女性問題、金融犯罪などを中心に執筆。未婚で1児を出産後、結婚。3児の母。愛人に走る女性をルポした『副業愛人』など著書多数。女性のお金や生活事情に関するルポ、詐欺事件を多く扱う。性とお金に対する欲望と向き合う人間をフィールドワークし、取材執筆を続けている。日本プロダクション協会の監事も勤めている

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