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コロナ禍でアダルトシーンに大変革…ファンサイトやYouTubeで稼ぐ女優たち※会員限定(無料)

6月末にネットフリックスで配信がスタートした『全裸監督』のシーズン2が話題となっている。同作はバブル時代のゴージャスなAV業界を描いているが、現実のAV業界も今、大きな変革の時期を迎えている。アダルト業界の動きを追った!

コロナ禍でアダルトシーンに大きな変革

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写真/Shutterstock

 AV業界で異変が起きている。今年に入ってAVのサブスクリプションサービス(サブスク)が本格化し始めたのだ。  数年前からFANZA(旧DMM)を筆頭に、人気メーカーのプレステージが運営するMGSなどが月額見放題サービスを提供していたが、じわじわと台頭しているのがU-NEXT内にあるAV見放題のH-NEXT。なぜ、躍進しているかというと、それは料金と使いやすさに尽きる。 続きを読むには会員登録orログインをしてください。 ※ログイン後も下記のボタンは表示されます

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 月額2189円のU-NEXTに加入していれば追加料金なしで視聴可能で、未加入者でも30日間あたり1089円の視聴コードを購入すれば作品が見られる。U-NEXTの月会費には1200円分のポイントが含まれるため、かなりおトクなのだ。  加えて、今では多くのテレビのリモコンにはU-NEXTの専用ボタンがついている。H-NEXTは面倒な設定をしなくても、リモコン操作ですぐ、テレビの大画面でAV観賞が可能になるのだ。 「現在、加盟しているメーカー数は約300で、毎月約1000本の新作が増え続けており、U-NEXT加入者が見放題で見られる作品数は4万本以上あります」(H-NEXT関係者)  コロナ禍でU-NEXTへの加入者が増え、有料会員数は217万人(今年第2四半期時点)に上る。H-NEXTの視聴者は非公開だが、確実に増えている。 「『ちょっと見てみようかな』と気軽に見られるサブスクの特質から、視聴回数は既存のセルDVDに比べると桁違いです。セル絶頂期でも2000本売れれば御の字でしたが、H-NEXT内では人気の新作は5万回以上の視聴があることもザラです」(同)

どんな作品が人気?

 一体、どんな作品が人気なのか。H-NEXTに作品を提供しているメーカー「FALENO」の広報担当・杉沢志乃氏に聞いた。 「ユーザーの多くは20~30代。従来の配信系に比べ圧倒的に若いですね。緊縛やハードプレイのようなマニアックなカテゴリーよりも、若くてカワイイ素人さんが出演するライトな作品が人気です」  また昨今、女性向け風俗が注目を浴びるなど、性別を問わずエロコンテンツを楽しむようになっているが、杉沢氏は「視聴者に女性の方も少なくない。1割強といったところでしょうか」と述べた。  勢力を伸ばしているH-NEXTの出現で、AV業界の勢力図にも異変が生じている。これまでFANZAがAVコンテンツをほぼ独占し、一強状態だったからだ。 「3月に最大手メーカーのひとつであるプレステージがFANZAから撤退したのです。その衝撃は業界内でかなり大きい。同社は鈴村あいりや河合あすなといったトップAV女優を多数抱えているだけでなく、素人モノやナンパモノもきれいでセクシーなお姉さんを揃えているのでユーザーからの人気も高い。プレステージの作品はH-NEXTにも配信していたので、FANZAにとって面白くなかったのでしょう。両者が話し合った結果、決裂したと聞いています」(AV制作会社スタッフ) AV こうしたなか、H-NEXTの出現で、AV業界の構造も変わっていく可能性もある。 「FANZAや傘下の大手制作会社が業界の制作から流通までを独占的に支配しているため、メーカーやプロダクション、下請けの制作会社はいわば言いなりでした。サブスクが普及して配信先が選べるようになれば、AV業界全体の報酬体系や労働環境などが変わっていくかもしれません」(同)  プレーヤーが複数出現すれば、サービスを競い合うことで結果的に良いコンテンツが増えていく。視聴者にとっても大歓迎だろう。

ファンサイトやYouTubeで稼ぐ女優

 一方、コロナ禍のAV業界ではサブスクだけでなくもうひとつの潮流もある。 「コロナ禍でアダルトDVDショップの閉店が相次いでいます。売り上げの大半は、イベントに頼っていましたから。人気女優を呼んで購入者特典としてDVDを複数枚買わせるイベントを行えば、一定の売り上げは確保できていたのですが……」(関東近郊のショップ店長)  イベントの開催が難しくなり、AV女優たちもファンとの交流が減ってしまった。そこで現れたのがファンサイト。同人販売の始祖である「ファンティア」が有名だが、ここにきて「オヒネリ」や海外の「FANCENTRO」などさまざまな月額課金のファンサイトが生まれているのだ。  海外のファンサイトを利用して、動画や写真を国内だけでなく海外にも配信している人気AV女優・蓮実クレアさんに話を聞いた。 「私の作品は海外でも人気があり、FANZAの海外ランキングで4~5位くらいに入っていたので、やってみたらどうかと事務所から勧められて始めました。休みの日に自撮りをしたり、事務所でマネジャーに撮ってもらったりしたセクシーな動画や写真をアップしています」
AV

ファンサイトで直接交流する蓮実クレアさんが利用しているのは「FANCENTRO」。世界中の有名なアダルトパフォーマーの作品がある

 ユーザーは月額約20ドルを払って蓮実さんをフォローするか、5~8ドル程度の個別作品を購入するというシステム。すでに700人以上のフォロワーがおり、「いつか『HARU(蓮実さんが店長をするバー)』に遊びに行ってみたい」などと海外のファンからコメントがつくという。いずれ、海外のファンとオンラインライブやチャットなどで交流を持ちたいと考えており、現在、英会話も勉強中だ。  一方で、ユーチューバーとして成功するケースも。裸になっていないにもかかわらず、ヨガやストレッチ動画を配信して人気を博しているのは人気AV女優の篠田ゆうさんだ。
「事務所から勧められて始めてみたんですが、とてもいい転機になりました。登録者は32万人もいて、ありがたいですね。これからもAVと並行して配信し続けていきたい」  ASMRや業界裏話などを公開している上原亜衣さんもチャンネル登録者が65.5万人もおり、芸能人以上の人気ぶりだ。今後、AV女優や所属事務所によるBtoCビジネスも主流になっていくかもしれない。  今、AV業界は大きな転換点にあるようだ。

レンタルやセル時代になかった「試し見」がもたらすAV革命

 レンタルビデオ全盛期にAV監督としてデビューした溜池ゴロー氏は、今の状況をどう見るか。 「サブスクなら『カワイイから、このコの見てみるか』と気軽に本編を試し見することでもできます。これはレンタル時代にもセル時代にもなかったこと。大量の作品の中から好きな女性・プレイをピンポイントで探し出し、抜けるというメリットがあります。ソーシャルで出演者とユーザーが繋がれるようになった今、ユーザーのコメントを読み、ニーズに合わせた作品を送り出す出演者と制作者が増えていくかもしれません」  日本人男性がオナニーに費やす時間はわずか一日約15分(TENGA調べ)。多様な性的指向に合わせた自由で冒険的な作品が出てくるのかもしれない。一方、AV女優の変化についてはこう述べる。 「芸能界でも独立や退所が相次いでいますが、BtoCができるようになった今、芸能人自身が一企業として、直接ファンにアプローチできる時代です。AV女優も同じ流れで、コンプライアンスさえしっかりしておけば、個人でも多様な展開をしていける時代です」  ファンにとってもいい時代だ。 取材・文/中山美里(オフィスキング)
フリーライター。性風俗、女性問題、金融犯罪などを中心に執筆。未婚で1児を出産後、結婚。3児の母。愛人に走る女性をルポした『副業愛人』など著書多数。女性のお金や生活事情に関するルポ、詐欺事件を多く扱う。性とお金に対する欲望と向き合う人間をフィールドワークし、取材執筆を続けている。日本プロダクション協会の監事も勤めている
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