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金髪モヒカンのつくば市議「勝手につくば大使」の散髪に密着

「大使の髪の毛は硬くて太くて強敵です」

 大使が美容室の椅子に座ると、「今日はどうしますか?」などのアイドリングは一切なく、担当のお兄さんはバリカンの刃をいちばん短くして、いきなりサイドを刈り始めた。大事な“トサカ部分”に傷を付けないようにまとめあげてから……、2週間にいちどメンテナンスをしているだけあって慣れた手つきである。 「こんなのはじめてっていうくらい、大使の髪の毛は硬くて太くて強敵です。刃がかわいそうなくらいで、この前は新品のハサミが髪の毛に弾かれて驚愕しました。切ると、“カチカチカチ”と音がします。刈った髪が爪の間に刺さって痛いし、いまはマスクをしながら接客をしていますが、マスクにも髪の毛が刺さりまくります。ちょっと触ってみてください、キッシキシです。あ、あと毛穴の方向がバラバラすぎてとっても刈りづらいです」(担当のお兄さん)
毛

完全に毛が死んでいます(美容師)

 そう言われて大使の髪の毛を触ってみると、豚の毛で作った筆のような手触りをしていた。サイドを刈り上げたら、今度はトサカの部分をすいていく。大使は剛毛なうえに、毛量も尋常ではないのだ。 「すくというより、削ぎ落とすという感覚です。ここまで毛の量が多い人はなかなかいないです。削ぎ落としたあとは、根元の黒い部分に薬剤を塗ってブリーチしていきます。見てください、黒→黄→白とグラデーションになっていますよね。黄色の部分はかろうじて生きていますが、その先の白色の部分は完全に毛が死んでいます。ここまでブリーチしたら、普通の人なら髪の毛が取れているはずです。大使の髪の毛は本当に強いんです」(担当のお兄さん)

「金髪モヒカン」は勝手につくば大使の正装

アフター

アフター

 大使の「金髪モヒカン」の裏には、大変な苦労が今も昔も潜んでいることが密着でわかった。約3時間にもわたるメンテナンスが終了し、晴れ晴れとした大使の表情を見ると、スーツ姿でも七三分けでも坊主頭でもなく、「金髪モヒカン」こそが大使の「正装」だということがよーくわかる。<取材・文/國友公司>
元週刊誌記者、現在フリーライター。日々街を徘徊しながら取材をしている。著書に『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』(彩図社)。Twitter:@onkunion
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