デジタル

盗撮生きがい男の最新手口。落としたスマホを拾ってもらうだけ

うっかり落としたスマホの罠。親切心で拾い上げると……

 盗撮の主な手口は、うっかり落としてしまったふうに装い、スマホをターゲットのほうに転がし、そのスマホを拾ってもらったり、自分で拾うふりをしてターゲットの顔やスカートの中を撮影。このときに利用するアプリは、待ち受け風カメラアプリです。  待ち受け風カメラアプリは、画面上はスマホの待ち受けだったり待機モードに入っているように見せかけるアプリで、傍目にはカメラが起動していないように見えますが、実際にはしっかりと起動しているので、落としたスマホを拾ってくれた相手にも不審に思われずに撮影できます。  そもそもこのアプリ本来の利用目的は、最近主流になったEL液晶の焼き付きを防止したり、劇場などスマホの明るさが観客の迷惑になる場所などで使うためです。そのため、明確に犯罪を幇助する目的でアプリがリリースされているわけではないので、アプリストアから削除されることもなく、野放し状態になっています。
カメラアプリの使用者の道徳に訴えかける表記

アプリによって設定はさまざまだが、使用者の道徳に訴えかける表記もある

 フィーチャーフォン(高機能携帯電話)のカメラ機能を使ったデジタル万引きと言った盗撮が、過去に流行ったこともありました(刑法的には窃盗罪や著作権法に該当しないが民事では賠償請求される可能性がある)。  カメラ機能や便利なアプリは正しく使えば便利ですが、悪用しようと思えば犯罪に使えてしまうものもあります。正当な方法での利用を心がけつつ、こうした手口があることも知って、自分や家族などが被害に遭わないように注意喚起しましょう。
テクニカルライター。三才ブックスのマニア誌『ラジオライフ』にてガジェットや分解記事を執筆。買ったら使用前に分解するのがライフワーク
1
2
おすすめ記事