デジタル

盗撮生きがい男の最新手口。落としたスマホを拾ってもらうだけ

無音シャッターカメラのアプリが多数

 スマートフォンの爆発的な普及により、1人1台から1人複数台の時代になるとともに、スマホのマナーを問われる時代となりました。  そんななか増え続けているのが、カメラ機能を使った盗撮事件。日本向けの端末では、撮影時にシャッター音が鳴り、撮影した(された)とわかるようになっていますが、そんなのはあってないに等しい状態です。  それもそのはず、アプリストアをのぞいてみれば、無音シャッターカメラなるアプリが多数配信されています。
GooglePlay

GooglePlayでは、さまざまな無音で撮影できるカメラアプリが提供されている

狙われているのはショッピングモールのゲームセンターや書店

 今回、筆者が取材した盗撮が生きがいだと言うAさん(都心在住の28歳)はスマートフォンのカメラ機能を使い、さまざまなコレクション動画(いわゆるローアングルなどの動画)を休日に撮影しているそうです。  Aさんの撮影スポットは、都心から離れた場所にある大規模ショッピングモール。ショッピングモールにはグループやカップル、家族連れなどが多数来訪するので、同伴者やショッピングなど別のことに気を取られ、盗撮への注意がおざなりになっているそうです。  もちろん、こうしたモールには巡回警備員が複数いますが、よほどのことがない限り、警備員はイレギュラーな動きをしないため、実質、警備員はいないに等しいと彼は言います。
A氏のコレクション

A氏のコレクション

 そんなAさんがハンティングポイントとして定めているのは、主にモール内に併設されているゲームセンターや書店といった注意が散漫しやすいエリア。ゲームをプレイしたり立ち読みなどを始めると、ターゲットは長時間そこに立ち止まるからです。  ゲームセンターでは、ゲーム攻略のためにスマホを手に持っていても違和感がなく、また書店では探している本をチェックするためにスマホを活用しているように見えるため、怪しまれないのだそうです。
ゲームセンター

ゲームセンターでプレイに熱中していると後ろに近寄られても気づきにくい(写真はイメージです)

次のページ
うっかり落としたスマホの罠
1
2
テクニカルライター。三才ブックスのマニア誌『ラジオライフ』にてガジェットや分解記事を執筆。買ったら使用前に分解するのがライフワーク

記事一覧へ
おすすめ記事