恋愛・結婚

2020年キャバクラ恋愛事件簿。「家賃を出してあげる」に騙される

―[キャバ嬢に訊け]―
 気が付けばすっかり年の瀬。この1年を振り返ってみても、新型コロナの影響でいまいちパッとしない年だった……という人も多いのではないだろうか。それは夜の世界もしかりだと思うが、「コロナ禍のこの1年、キャバ嬢はどんな恋愛を経験したのだろう?」と、ふと気になった。  そこで今回は、3名のキャバ嬢に「2020年に起きた恋愛事件簿」を聞いてみた。

「家賃を出してあげる」で付き合ったのに…

金欠

上京してすぐ店が休業に……

 まず、話を聞いたのは都内のキャバクラに勤務するマホさん(仮名・22歳)。 「今年の2月に関西から上京して都内のキャバクラで働くことになったんです。でも、4月に入りすぐに緊急事態宣言があって店は休業に……。引っ越してきたばかりでお金もないし、地元に帰ることもできない。そんなとき唯一、店で指名してくれるお客さんに『家賃が足りないなら出してあげようか?』と神のようなセリフを言われたんです。ただし、その条件は付き合うということ。20代の客だし顔も別に悪くないので、家賃を出してくれるならまぁイイか……と付き合うことになったんです。  それ以来、客もテレワークになってヒマだったのかしょっちゅう家に来るように。でも結局、家賃を出してくれたのは最初の1ヶ月だけ。しかも、全額ではなくたったの3万円! 散々うちに泊まりまくった挙げ句、5月にはLINEの返信が少なくなり、6月に店が再開する頃にはもはや既読すらつかなくなっていました。友達からは『安いパパ活だな!』と怒られるし、結果的に客としても切れるわでもう散々。東京は怖いところだ……と身をもって知りましたね(ぴえん)」  今年、コロナ禍で将来への不安を持ち、客と付き合ったり結婚して夜を上がったというキャバ嬢は多いのではないだろうか。しかし、そんなケースは一部の「コロナ・ドリーム」。しっかり見極めないとマホさんのように彼氏と客の両方を失う……なんてことにもなりかねない。

イケメン韓国人にハマる!

 続いて、大阪のキャバクラに勤務するマナミさん(仮名・29歳)。特に目立った恋愛はなかったというが、ある人物にガチ恋してしまったと話す。 「ステイホーム中に韓国ドラマにハマってしまったんです。前から友人に勧められて気になってはいたのですが、ハマると寝るヒマもないと聞いていたので思いとどまっていたんです。結果、見事ハマってしまって店が休みの間だけで20タイトルは見ましたね。それだけでは飽き足らず出会い系アプリやライブ配信でイケメンの韓国人を探すように……。最初は見ているだけで満足していたのですが、投げ銭をするようになってしまったんです。だって、投げ銭をすると彼が私の名前を呼んで『アリガトウ~』とか『アイシテル』とか片言の日本語で言ってくれるんですよ! もう可愛すぎ。  その結果、最初は節約しようと意気込んでいた自粛期間ですが、10万円以上は投げ銭につぎ込んでしまいました……。店が再開して忙しくなったらだんだん冷めてきて『なんであんなにハマっていたんだろう?』と一時は思っていたのですが、最近またカッコイイ韓国人歌手を発見したんです! しかも、友人がその歌手がよく行っているソウルのクラブを教えてくれたんです。海外旅行ができるようになったら、すぐにでもソウルに飛ぶつもりです!」
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コロナがきっかけで良い結果になったキャバ嬢も
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東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano

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