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首都直下地震で守られる意外なエリア

 東日本大震災から1年を迎え、政府の中央防災会議が首都直下型地震の想定震度を震度7に見直すなか、大地震発生への恐怖が首都圏を襲っている。倒壊、火災、液状化……だが、恐ろしいのは「激甚被害」だけではない。同時多発的に発生する「治安被害」への対策も考えていかなければならない。SPA!はこれまで強盗、略奪、レイプなど混乱に乗じて起こりうる「治安被害」を「犯罪ハザードマップ」と共にお伝えしてきた。

 しかし、犯罪が多発する街があれば、逆に国家として死守すべき場所もある。

◆DMAT拠点である病院周辺も安全地帯!?

 人的被害を最小限に食い止めるためのカギとなる病院周辺も死守すべき場所と言えるだろう。

「東京都では都心に17か所の病院が災害派遣医療チーム(DMAT)を擁し、現場に急行できる体制を築いている。必然的に広尾などDMAT拠点病院の近隣は、救命の意味でも守られ、ライフラインの復旧も早い」(フリージャーナリスト・村上和巳氏)

 また、優先的に守られるのは何も都内中心部ばかりではない。

「国道1号線など主要道路は支援物資の輸送のほか、復興活動の要として死守される。具体的には交差点ごとに警官が立ち、一般車両を排除することになる。結果、それらの道路の沿線の治安は一定のレベルに保たれるはずです」(同)

神浦元彰氏

神浦元彰氏

 さらに、こうした首都機能防衛、災害支援を目的としたスポット以外には、ないものか。“守られるべき”エリアとして、意外な場所を挙げてくれたのは軍事ジャーナリストの神浦元彰氏だ。

「東京湾沿いの京浜コンビナートや千葉コンビナート。地震によって有毒な化学薬品などが流出したり、震災に乗じて持ち出される可能性も想定される。そこで二次災害防止と防犯上の理由から、警察や自衛隊が周辺警備に当たるはずです。また、限界集落化しているといわれる新宿区の戸山団地をはじめ、独居老人が多い地域は救援活動から安否確認、ボランティア活動に至るまで、優先的に人力が投入されるはず。同程度に被災したほかの地域と比べても優先順位は高く、守られるべき場所ではないでしょうか」

 政府が警戒レベルの高い地域として強化していれば、「治安被害」を受ける可能性は低くなる。安全なスポットを知っておくことも、大切な防災対策であるのは言うまでもない。

【村上和巳氏】
震災から軍事・安全保障問題までをテーマに活動するフリージャーナリスト。著書に『別冊宝島Real・大地震で壊れる町、壊れない町』(宝島社)など

【神浦元彰氏】
軍事ジャーナリストで、日本軍事情報センター所長。軍事分析や紛争情報、国家の危機管理に精通している。著書に『裸の自衛隊』(宝島SUGOI文庫)など

― 首都直下地震で[犯罪が多発する街]はここだ!【7】 ―

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