更新日:2021年01月23日 19:48
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「炭火焼き専門の弁当店」コロナ禍でも1日500食が売れるワケ

60℃に達することもある焼き場で炭と向き合う

 川和さん曰く、「同じ種類の魚でも、季節やその日の環境によって焼け方がぜんぜん違う」とのこと。 「炭も毎回違うので、安定して同じ味を出すのがとにかく大変です。ちょっとでも油断すると、焼けすぎちゃってえらい目に合いますよ」
鯖の助

焼き魚は専門の器具を使い、テンポよくひっくり返していく

 夏は温度との戦いも悩みのタネ。炭火の近くは50~60℃にもなるといい、大量の煙も体力を削っていく。「お客さんに『よく燻製にならないね』って言われます」と冗談めかす川和さんだが、美味しい焼き魚を届けるために炭火焼きのスタイルを貫いている。
鯖の助

常時、熱気と煙に覆われている焼き場

心意気ひとつで肉料理にも注力

鯖の助

魚好きも肉好きも目移してしまう豊富なメニュー

 川和さんは炭を使った調理方法だけではなく、食材にも強いこだわりがある。 「サンマは秋の人気メニューでしたが、不漁だった去年から出していません。焼いて食べてみたけど、サイズが小さいし、アブラが乗ってなくておいしくなかった。サンマが食べたいというお客さんは多いんだけど、自分が納得できないものは出したくないからね」  お店のウリはサバやホッケ、シャケ、アジなどの焼き魚だが、実は肉メニューも充実。若どり照り焼き、豚みそ、うし焼、ハンバーグと肉を使った絶品料理が揃っている。
鯖の助

肉の旨味が口の中に広がる「豚みそ」

「会社の同僚や友だちと来てくれた人の中に、魚が苦手な人がいたらお弁当が買えなくてかわいそうでしょ。それで肉のメニューは魚と比べて手間がかかるし、煙の出る量もすごい。本当は魚一本で勝負したいんだけどね(笑)」
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遠くは栃木、茨城から通う常連客も…
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鯖の助
東京都江戸川区篠崎町6-5-9
電話番号/03-3676-3838
営業時間/11時~13時30分、17時~20時
定休日/日曜・祝日
※予約の電話受付時間は午前が8時30分~、午後が16時30分~。注文は専用のFAX 03-3677-3839でも受け付けている
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