更新日:2021年02月18日 23:33
デジタル

任天堂、ソニー、カプコンの業績は? コロナ禍で株価2倍のゲーム業界

ソフトメーカーも巣ごもり消費に乗る

●カプコン 2020年4月7日 終値 株価3440円 2021年2月10日 終値 株価7190円
カプコン

カプコン公式サイト

 カプコンの第3四半期の売上高は648億6700万円(前年同期比22.6%増)、営業利益は243億3200万円(前年同期比32.2%増)。昨年3月発売の『バイオハザード RE:3』が世界累計360万本と堅調にヒット。『モンスターハンターワールド:アイスボーン』のリピート販売も続伸しました。  11月にハッカー集団にサイバー攻撃を受け、大量の個人情報が流出した可能性がありますが、業績への影響は限定的とのこと。今年3月には期待の新作『モンスターハンターライズ』、5月には『バイオハザード ヴィレッジ』が控えていて、2021年も安泰といったところでしょうか。 ●スクウェア・エニックス・ホールディングス 2020年4月7日 終値 株価5000円 2021年2月10日 終値 株価7130円
スクエニ

スクウェア・エニックス・ホールディングス公式サイト

 スクウェア・エニックスの第3四半期は2536億4300万円(前年同期比33.7%増)、営業利益は410億2200万円(同47.7%増)。『ファイナルファンタジー7 リメイク』(昨年8月時点で全世界累計販売本数500万本)、『Marvel’s Avengers』の大型タイトルが業績に寄与しました。  スマホアプリでは『ドラゴンクエストウォーク』『ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争』が根強く支持されています。一方でアミューズメント施設の運営は臨時休業もあり、売上高が前年同期比27.8%減と新型コロナの影響が大きく出ています。 ●コナミホールディングス 2020年4月7日 終値 株価3365円 2021年2月10日 終値 株価7390円
コナミ

コナミホールディングス公式サイト

 コナミの第3四半期は1919億3000万円(前年同期比0.6%減)、営業利益は405億2900万円(前年同期比69.0%増)。『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~』が1月末時点で250万本突破の大ヒット、これは大きなサプライズでした。  一方で、スポーツ事業はコロナ禍でジムの臨時休館や営業短縮が相次ぎ、売上高前年同期比43.9%減と半減に近いマイナス。スポーツ施設の不振をゲームの好調が補った格好になっています。 ●バンダイナムコホールディングス 2020年4月7日 終値 株価5408円 2021年2月10日 終値 株価8858円
バンナム

バンダイナムコホールディングス公式サイト

 バンダイナムコの第3四半期は、売上高5434億5600万円(前年同期比2.0%増)、営業利益は729億2200万円(同1.1%増)。ゲームを含むネットワークエンターテインメント事業ではアプリの『ドラゴンボール』『アイドルマスター』シリーズが継続的に好調。家庭用ゲームでは、新作タイトルに加え、『ドラゴンボール』『ダークソウル』シリーズ、『鉄拳7』など既存タイトルが、ユーザーに向けた継続的な施策や、ダウンロード販売需要の高まりから、海外を中心に人気となりました。  また、トイホビー事業では『ガンダム』のプラモデルなどハイターゲット層(大人層)向けの商品が好調に推移したとか。巣ごもり需要でプラモデルにも注目が集まったようです。  以上の6社以外にも、コーエーテクモホールディングスやマーベラスなども好業績を発表。コロナ禍収束をにらみ、どういった戦略を立てていくのか、今後は各社の舵取りが明暗を分けそうです。<文/卯月鮎>
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
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