仕事

専門スキルがなければ生き残れない。サラリーマンの現実

―[生き残る会社員]―
新型コロナ発生から1年が過ぎ、関連する経営破綻は1000件に達し、厚労省によると解雇された人の数は8万人に上る。その波は正社員にも及び、東京商工リサーチの調査によれば、’20年に早期退職希望を募った企業は93社と前年比で2.6倍に増加。コロナを旗印に強行される組織改革の中、私たちはどうすれば生き残れるのか? 人事コンサルタントの城 繁幸氏に話を聞いた。

専門スキルこそが唯一無二の武器。市場の変化で死ぬまで働ける!

サラリーマン ジョブ型雇用の推進に、管理職不要論……そこから導き出される答えは、一にも二にも専門スキルがなければ生き残れないということです。  逆に、スキルさえあれば何歳であろうが役職定年や経営悪化に左右されず働き続けられる時代だとも言い換えられる。意欲とスキルを保てる人にとっては素晴らしい時代が来ると考えるべきでしょう。  私の見立てでは、10年後には新卒一括採用をする企業は少数派になり、「経営幹部コース」「専門職コース」といった二極化したジョブ型の採用が取り入れられるようになります。
城 繁幸氏

城 繁幸氏

 若者には酷ですが、「専門職コース」は20代の新人を育てるより、経験もスキルもある40代のほうが即戦力として使えると判断される時代になるため、採用市場では若者よりベテランのほうが有利な時代になるはずです。

まずは「自分の職能を言語化」できるようになることから

 また、電通やタニタのように「40歳定年制度」を取り入れる企業も一般的になります。これまで「40歳以上の転職は厳しい」とされてきましたが、スキルさえあれば、会社にしがみつかない働き方ができる時代になります。  いわば、スキルこそが生き抜くための唯一の武器になるわけですが、それをどうやって手にするか。まずは「自分の職能を言語化」できるようになることから目指すべきです。10年も会社勤めをしていれば何かしらの専門性は身についているはず。会社に残るにしろ、転職するにしろ、強みを相手に伝えられるようになりましょう。
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