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郊外に住むならどの駅がオススメ? 借りて住みたい街1位は「本厚木」だけど

「春日部駅」「南越谷駅」を推すワケ

 ここまでは一般的な物件探しのポイントを述べてきたが、以下に不動産業界に身を置く筆者の独断で、もし都心から少し離れて部屋探しを検討するとした場合の候補を挙げておく。  通勤にかかる時間が長くなることはこの際受け入れるとして、いかに乗り換えの回数を減らすかは重要だと考える。場合によっては睡眠をとり、あるいは重い荷物を運ぶ場合にも、一本で移動可能というのは大変魅力的だ。よって、乗り換えは最低でも1回に抑えたい。
春日部駅

春日部駅西口

 そういう意味では、都心を貫く東京メトロ日比谷線に直通している私鉄、東武伊勢崎線は魅力である。北千住を超えたあたりから一気に人気が下がるため、家賃相場ももともと低いのだが、その中にも幾つかターミナル駅が混ざっている。大宮に繋がる東武野田線との交差点で、駅前にイトーヨーカドーもある「春日部駅」は、都心へ一時間強で乗り入れることができる中では秀逸ではないだろうか。駅の高架化などの開発で変化が起きている点も、今後への期待が持てる。  家賃が少し上がるが、もう少し都心よりの「南越谷駅」も武蔵野線と交差し、駅周辺のお店も充実しているため、この二駅が候補に挙げられる。この繋がりではJR京浜東北線「南浦和」なんかも利便性は高いのだが、旧国鉄ゆえに家賃がワンランク上がるところを飲み込む必要があり、郊外とは言い難いかもしれない。

多くの物件候補の中から正しい選択を

 部屋探しで郊外に目を向けると、今の都心の住まい探しの時にはなかったくらいに多くの物件候補が挙がってくる。中には、かつてはあきらめた設備・仕様がずらりと並んできて目移りしてしまうかもしれない。その結果“ただ郊外へお引越ししました”ということだけは避けたい。そして、在宅勤務が進んだとはいえ、出社がゼロになるわけではないことも忘れないでほしい。<取材・文/古川博之進>
タワマンに住む会社員。不動産業、マンション理事長の経験を元に主に不動産業界のテーマを執筆。年100回開催経験から合コンネタも扱うが、保護猫活動家の一面も持ち合わせている。
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