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コロナで職を失った女性23歳が流れた性風俗業。月収260万円も保証なし

コロナで職を失った女性が流れるワケ

コロナ解雇 社会福祉士の藤田孝典氏は、コロナ解雇で女性の貧困問題がより深刻化していると指摘する。 「コロナ解雇の第一波で切られてしまった人の多くは、もともと賃金の低いサービス業従事者や、非正規雇用者でした。日本の女性の雇用システムは、“夫に経済的に依存すること”が前提となっているため、解雇リスクの高いこれらの仕事の多くは女性が担っています。結果、頼る術を持たない女性は、解雇後困窮しやすいのです」  シングルマザーや、実家に頼れず貯蓄もない女性は、今日明日の生活のために日払いの仕事を探す。だが、女性が即日稼げる仕事は水商売ぐらいしかない。 「ただし、風俗が女性のセーフティネットになっているとは言い切れません。私のツイッターのDMには一日に多いと100件近い相談がきますが、その3~4割が性労働者です。それだけ不安定な仕事なんです」

生活保護に対するハードルも下がっている

 ただ、やむを得ず風俗を選択する女性もいる一方、コロナ前より生活保護に対するハードルも下がっていると藤田氏は言う。 「コロナ禍でこれだけ状況が厳しいのだから、もう生活保護しかない、とすんなり受給に踏み切る人が増えた印象です」  本来のセーフティネットである社会福祉士制度が気軽に利用できるようになれば、良い変化といえるのではないだろうか。
コロナ解雇

藤田孝典氏

【社会福祉士・NPOほっとプラス理事・藤田孝典氏】 生存のためのコロナ対策ネット共同代表。ソーシャルワーカーとして現場で活動する一方、生活困窮者支援のあり方に提言を行う <取材・文/週刊SPA!編集部>
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