ライフ

妻や子供との思い出も。日本酒のラベルに書かれたポエムの意味、製造者を直撃

愛妻との出会いを描いた4部作も

 ほかにどんなエピソードがあるか伺うと……。 「子供が芋掘りの絵を描いたときに、大きな芋を表現しようと芋の部分だけ紙を付け足して作って金賞をとって以来、付け足しが入った絵ばかりになったとか、本当に些細な話ばっかりですよ。  あと、妻との出会いを4部作にして、1個の種類の四合瓶につけたこともありました。いきなりパート3の瓶を買ってしまうということも起こり得るのですが、インターネット上で4部作それぞれ共有し合って読めるようにするような動きが生まれたと聞き、お客様同士がつながる嬉しさを感じましたね」

厳しい今の世の中でも“少しでもクスっとしてもらえれば”

 数ある裏貼りのなかで今回注目されたのが前述の上野教授とのエピソードだが、慶樹さんにとっては多大な影響を受けた恩師なのだという。 「僕は今年45になるんですけど、年をとると昔のことを思い出すんですね。上野先生は僕に大きな影響を与えてくれた教授で、先生とのご縁で青年海外協力隊やJICA(ジャイカ)へ進みました。  お酒を造るようになったのは先生が亡くなってからなので、今はお酒を造っていますという感謝の気持ちを込めて、昔を思い出しながら書きました」  最後にこれから「射美」に出会うかもしれない人へのメッセージを伺った。 「こんなご時世だから、ひとりでお酒を飲まれることもあると思うんです。そんなときに裏貼りを見て、少しでもクスっとしていただければ、作り手冥利に尽きます。今後も裏貼りを肴に飲んでいただければ、と思いますね」 ――ちなみに、「射美 ラベル」で検索すると多くのエピソードが出てくる。取り留めのない日常の風景から、思わず目頭が熱くなるようなものまであるようだ。<取材・文/福永全体(A4studio)>
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